きょうのコラム「時鐘」 2010年4月28日

 大リーグ通算1000安打を記録した松井秀喜選手は、日米通算で2390安打を放っている。どこまで記録を伸ばすのだろう

記録達成直後に、大リーグ通算500三振。節目の数字がそろった。日米通算では1434三振。ニュースでは殊勲打の姿をよく見るせいか、三振の場面はあまり記憶にない。が、いかに大打者でも三振はする。期待を裏切って、観客席のため息を誘うこともある

草野球でも、ヒットや本塁打を打つのは難しい。盗塁や上手な守備も簡単ではない。もっとも、三振は別。野球好きなら、バットが空を切って味方の冷たい視線を浴びたことが誰にもある。「オレもしくじった」と、仲間の慰めに気を取り直したこともある

ここ一番に強いのが、松井選手の魅力。だから凡退しても、主力の座にいる。1400を超す三振の山も、もう一つの立派な勲章であろう。けがのために、試合で三振する機会さえ減ったこともあったのだから

元三振小僧たちは、三振の場面にも「次があるぞ」と声援を送り、「ゴジラだって失敗する」と、自分を元気づける。野球には不思議な楽しみがある。