2010年4月27日

「2次元児童ポルノ規制」

今日は東京都の青少年の健全なる育成に対する改正条例案についての話なんですが、まあ、漫画だとかアニメーションだとか子どもたちに悪い影響を与えるものの販売を規制しましょうということなんですが、僕ら若い頃、男の子はとくに小学校の高学年、中学校、高校ぐらいは女性の裸とかに関心を持って隠れて読んだものです。女性の裸と言っても我々のころはヘア解禁前の話ですから、女優さんのビキニの水着の写真でも興奮しているという状況。誰かしらが、いわゆる“エロ本”を手に入れて教室に持ってくると大騒ぎになった。先生に見つかっちゃいけないので、学校の裏山に穴を掘ってビニールに入れて隠したりするわけです(大笑い)。先生の都合で自習時間になったりすると、男の子がつるんで裏山を掘って、その写真を見るわけですよ。僕らの時代は。

それがヘア解禁になったり、子どもに見せてはいけないといわゆる「ビニ本」と言われるようになったり、18歳お断りのポルノ映画なんて肝腎のところになると花の入った花瓶で隠れたりするわけ(笑い)。それが今はモザイクとかって、なんか目を細めたりすると見えちゃうんじゃないの?と心配するような状況があるわけでしょ?

だから、東京都が青少年の育成に対する改正条例案を出しても当然だと思うんですけど、去年出して、まだ継続審議になっているんです。これ、「非実在青少年」と呼んでいるんですけど、悪質な性描写がある場合は書店で別の陳列棚に置くことなどという条例案になっていて、これが良く分からないという問い合わせが多いんですって。そこで東京都はホームページで質問回答集(見解)というのを出したんです

非実在青少年」と言っても良く分からないじゃないですか。作品の中でキャラクターの年齢や学年が絵やセリフ、ナレーションで表されていたり、小学校や中学校で授業を受けているシーンがあるなど明らかに18歳未満であると認識できる場合、性描写が過激だった場合に規制しなければいけない。そういうことで「非実在青少年」というやら面倒臭いのを使っている。

じゃあ、その「非実在青少年」の裸が全て規制されるのかという質問に対して、笑っちゃいますよ。「どらえもん」の「しずかちゃんの入浴シーン」とか「サザエさん」の「ワカメちゃんのパンチラシーン」、「キューティーハニー」の「如月ハニーの変身シーン」、「クレヨンしんちゃん」の「しんのすけがお尻を出すシーン」、「ドラゴンボール」の「ブルマが裸になるシーン」、「新世紀エヴァンゲリオン」の「レイやアスカのヌードシーン」などは「対象にならない」。当たり前でしょ!

ここまで東京都は懇切丁寧に言わなければいけのかな。漫画やアニメなんですよね、この改正案は。小説はどうなの?というと、その表現に用いられる言葉が様々で、それを読んだ人の年齢、性別、経験、読解力で捉え方や感じ方が千差万別である。一律、具体的、客観的印象を与えるものとは言えないから除外する…

今回は別の陳列棚に置くとか18未満はダメですよというような成人マークを付けるとか、そういうふうにしなさいということで、出版そのものを差し止めるということではないんですね。こういう規制のときは必ず表現の自由とかが問題になるじゃないですか。ただ、行き過ぎて大人が目を覆うようなものがあるのも事実です

参考資料:サンケイスポーツ:東京都、アニメのヌード基準をHPに掲載

 
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