福岡市博多区の会社員女性(32)の切断された遺体が相次いで見つかった事件で、女性が使っていたものと同型の腕時計が、事件後に質店で換金されていたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、時計に付着していた微物のDNA型鑑定などから、この腕時計を女性の所持品と断定。質入れした男が、女性殺害や遺体の遺棄について事情を知っている可能性もあるとみて、慎重に調べている。
捜査関係者によると、腕時計はギリシャ製のブランド品。事件後、県内の質店に女性が所持していたのと同型の時計を、男が質入れしたことが分かり、県警で鑑定などを進めていたという。
女性は3月5日夜にマイカーで退社後、行方不明となった。自宅玄関先に女性の財布や仕事用携帯電話などが残されており、県警は、女性が帰宅後に事件に巻き込まれたとみて調べている。身につけていたアクセサリーなどは見つかっていないという。
女性の遺体は3月15日に能古島(福岡市西区)の海岸で腰部、4月9日に福岡市中央区の福岡競艇場内の博多湾で両腕がポリ袋に入った状態で見つかった。さらに、同14日と15日には競艇場近くの岸壁で、胴体と頭部も発見された。
=2010/04/27 西日本新聞=