県教委は26日、壱岐市立那賀小学校の男性事務職員(42)が、同校の学校給食費など計124万円を着服したとして懲戒免職処分にした。男性は着服金を使い、フェリーなどに乗って北海道まで逃げていたという。
男性は09年4月から同小に勤務し、学校給食費などの会計を担当。同9月から県学校給食会や納入業者への支払いの一部を着服し、パチンコや消費者金融への返済に充てていたという。
しかし、今月6日に監査が入ることを知ると、その当日朝、学校に「年休を取る」と電話し、そのまま高速船で福岡市へ。その後、列車で京都府舞鶴市に行き、8日にはフェリーで北海道小樽市へ渡った。10日に再び舞鶴市に戻り、京都府内から11日に家族に電話をかけ、着服を告白、壱岐に戻ったという。
男性は「とにかく壱岐から離れたかった」と話したといい、県教委は「精神的に追い詰められ『とにかく逃げよう』と思ったようだ」。男性の父が全額弁済したため、刑事告訴はしないという。【錦織祐一】
〔長崎版〕
毎日新聞 2010年4月27日 地方版