ヘリ異常接近は独断?…中国艦命令を無視

読売新聞2010年4月26日(月)03:07

ヘリ異常接近は独断?…中国艦命令を無視
(読売新聞)

 中国海軍の艦載ヘリが今月8日、監視中の海上自衛隊の護衛艦に異常接近した問題は、ヘリのパイロットが「海自艦に接近するな」という艦隊司令部の指示を無視して行動していたことが25日、防衛省の分析で明らかになった。

 中国海軍内での指揮命令の不徹底さを示す事態に、同省からは偶発的な事故の発生を懸念する声が高まっている。

 今月7日から23日までの間、中国海軍はミサイル駆逐艦や潜水艦など計10隻に上る艦隊を、東シナ海から沖縄・南西諸島を越え、沖ノ鳥島近海の西太平洋にまで派遣、様々な訓練を実施した。この間、海自は「すずなみ」など2隻の護衛艦とP3C哨戒機で艦隊の動きを監視し続けた。

 最初に中国海軍の艦載ヘリが異常接近したのは8日午前。当時、中国艦隊は東シナ海中部海域でヘリの発着艦訓練を行っていた。すずなみとの距離は4000メートルほど離れていたが、次第にミサイル駆逐艦を発艦したヘリが近づいてきたという。駆逐艦の司令部からヘリに対し、「それ以上、日本の軍艦に近づくな」と、何度も無線で指示が発せられていたが、ヘリは命令を無視し、すずなみのマストより低い高度約30メートル、距離約90メートルまで急接近した。

 中国海軍のヘリは21日にも、沖縄本島南方の西太平洋で異常接近を繰り返し、護衛艦の周りを2周飛行したことが確認されている。

 防衛省幹部は「2度目の接近も命令を無視した行動だった可能性もある」とした上で、「護衛艦に接触したり、操縦を誤って墜落する事故が起きれば、中国国内で反日世論がわき起こるのは必至だ。公海上であっても、事故防止のルール作りを急ぐ必要がある」と指摘する。

この記事について ブログを書く

過去1時間で最も読まれた国際ニュース

ニュースキーワード


注目のトップニュース
自民が与謝野・舛添氏を除名処分
凛の会元会長、偽証明書は無罪
ジョージア懸賞で誤って「特賞」
起業魂がないと働けない時代に?
家電でない「外電」市場が拡大
突然の解雇に揺れる…35歳問題
肥大した亀田家とメディアの責任
高城氏「お金の問題ありえない」
注目の国際ニュース
大量殺人被告がアキノ氏支持表明
浮気が原因?王女が婚約破棄
大統領当選発表に非難 スーダン
トルコ・アルメニアの和解に危機
タイ騒乱、国王が「憂慮」表明
「iPad」中国では海賊版が出回る
次世代iPhoneを報じ捜査対象に
革命歌は何色に ウクライナ
フィナンシャル・タイムズ
「グローバル化」の時代だからこそ国際的な視点を
写真ギャラリー
写真ギャラリー
世界の出来事
喜びも悲しみもある世界の出来事
今週のトピックス
旬の旅行情報 - goo旅行
春を楽しむゴールデンウィーク国内旅行
goo PR
給湯室の頭皮マッサージで発毛! 「リーブ21 第10回 発毛日本一コンテスト」開催【PR】給湯室の頭皮マッサージで発毛! 「リーブ21 第10回 発毛日本一コンテスト」開催【PR】
 
おすすめメルマガ
最新ニュースを、メルマガでお届け
 
おすすめコンテンツ
gooのお知らせ
教えて!メタボ解消法教えて!gooダイエットに、メタボ解消に、知っておきたい“脂肪・糖分・塩分”対策
100万本のクローバー緑のgoo「緑のgoo」で広げる「100万本のクローバー」キャンペーン実施中
gooニュースサービス説明