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久保王将、地元で晴れ姿!就位式で“成長”見せた

スポニチからプレゼントされた特製キャディーバッグを前に、笑顔を見せる久保王将

◆ 約300人が祝福 ◆

 1〜3月に開催された「第59期王将戦7番勝負」(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)で羽生善治3冠(39)を破り、初の王将位を獲得した久保利明王将(34)の就位式が26日、地元・大阪のホテル阪神で行われ、山本進スポーツニッポン新聞社代表取締役社長、米長邦雄日本将棋連盟会長やファンなど約300人が駆けつけ、祝福した。

◆ 第2局「負けても冷静でいられたことが自分の財産」 ◆

 羽生との5度目のタイトル戦でようやく初めて壁を越えた久保。王将位奪取の2日後にはカド番に追い込まれていた棋王戦があり、防衛が決まるまでは喜びも控えめだったが、無事に2冠を保持してこの日を迎え「羽生さんに勝てたことは自信になりました」とあいさつ。

 また、米長会長から奪取を決めた第6局について「完ぺきに読み勝った将棋。あれ以上は指せないし、人間業ではない」と絶賛されると「自分でもベストの将棋。脳をいつもの2、3倍フル回転させましたから」と振り返った。

 ベストスコア86と、将棋界きってのゴルフ好きに贈られた記念品は、オレンジ色のキャディーバッグ。振り飛車の権威だけに「王将」「飛車」の文字がデザインされており「楽しみにしていたので、うれしい」。2冠保持直後の取材ラッシュやテレビ出演もここにきて一段落しており「ようやくゴルフの練習にも行けそうです」と会心の笑顔を見せた。

 名人戦順位戦ではA級に復帰するなど充実一途。ファンからは「次は名人位挑戦を」との声も高まっているが「それよりも将棋を楽しみたい、いい棋譜を残したい気持ちの方が強い」ときっぱり話す。栃木県大田原市での第2局で敗れた時「すがすがしさ、充実感があった。負けても冷静でいられたことが自分の財産」と精神的にも成長していることを実感しているようだ。

 「冬のタイトル戦だけに強い冬将軍と言われないよう、今後も目の前のことだけに集中です」。最後は、テーマである“将棋を楽しむ”を胸に、さばきのアーティストとしての感性を研ぎ澄ませていくことを誓っていた。

[ 2010年4月27日付 ]

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