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時効廃止は25件

2010年04月27日

 殺人などの凶悪事件の公訴時効を廃止する刑事訴訟法などの改正案が27日にも国会で可決、成立する見込みになった。県警のまとめによると、未解決の捜査本部設置事件は26日現在、県内に約25件あるという。「時効の壁」の撤廃に捜査関係者は注目している。

 県警捜査1課によると、殺人や強盗殺人などの未解決の捜査本部設置事件は、五霞町の用水路で東京都足立区の都立高1年、佐藤麻衣さん(当時15)が絞殺体で見つかった事件(2003年7月)や、常陸大宮市の山中で栃木県今市市(現日光市)の小学1年、吉田有希さん(当時7)が遺体で見つかった事件(05年12月)など、95年7月〜10年2月に発生したもので約25件に上る。

 このうち、時効に最も近い事件は、北茨城市中郷町の大北川で男性の胴体と腕だけの遺体が発見された事件(95年7月)だ。今年7月5日午前0時に「公訴時効」が迫っていたが、改正案が成立することで捜査が続くことになる。

 吉田有希さんの事件で県警は15日、捜査員らが遺体の遺棄現場を訪れて献花。1日も早い解決を誓ったばかり。

 ある捜査幹部は「被害者感情を考えれば当然」と評価した上で、「時効がなくなれば未解決事件は増えていくことになり、捜査の引き継ぎや証拠品の保存方法など負担は増える。対策を考えていかなければいけない」と話した。       (石倉徹也)

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