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新大関・把瑠都、初Vで“顔”売ります

 建設が進む新尾上部屋の前でガッツポーズの把瑠都=東京都大田区
 建設が進む新尾上部屋の前でガッツポーズの把瑠都=東京都大田区

 「大相撲夏場所」(5月9日初日、両国国技館)

 日本相撲協会が26日、夏場所の新番付を発表した。会見に臨んだ新大関把瑠都(25)=尾上=はいまだに名前を間違われることを告白。「この間は露鵬とか白露山とか…」と協会を解雇された2人の名前を挙げるブラックジョークで笑いを誘ったが、相撲への思いは真剣そのもの。初優勝でしこ名の定着を狙う。大関魁皇は千代の富士に次ぐ史上2人目の通算1000勝まであと9勝に迫っている。

  ◇  ◇

 まだまだ顔じゃないんです‐。把瑠都はそう言いたげだった。大関に昇進して有名になったはずだが謙虚な態度を崩さない。どこへ行っても人だかりができた春巡業での人気ぶりを聞かれても「違いますよ。高見盛(がいるから)…2番目ぐらい」と、いたずらっぽく笑った。

 さらに「この間は露鵬とか、白露山とか間違われた」と言い放ち、同席した師匠の尾上親方(元小結濱ノ嶋)に脂汗をかかせた。「露鵬、白露山」はジョークとしても、初優勝を果たして、自分のしこ名をさらに知らしめたいという思いはあるだろう。

 優勝について「もちろん次の大きな目標」と言い切った把瑠都。2週間後に始まる本場所へ向け、「みんながライバル。体の調子を整えて、一生懸命やって、出げいこに行きたいです」と真剣なまなざしになった。29日のけいこ総見では白鵬との“前哨戦”も考えられ、師匠も「自分から行くでしょう」と積極的なけいこに期待している。

 大関昇進の伝達式では使者の出羽海親方(元関脇鷲羽山)から「相撲も大事だけど私生活もな」とクギを刺された。私服で繁華街を歩いて2度注意されたことがあるだけに、「みんな見ていますから。悪いこともあったけど勉強になりました」と背筋を伸ばした。優等生大関として覚えてもらうまで、把瑠都は精進を続ける。

(2010年4月27日)





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