切断遺体女性の腕時計か、質入れの男 特定急ぐ

　福岡市博多区の会社員諸賀(もろが)礼子さん（３２）の切断遺体が見つかった事件で、諸賀さんが使っていたものと同型の腕時計が、事件後に質店で換金されていたことが捜査関係者への取材でわかった。

　諸賀さんの時計はなくなっており、福岡県警はこの腕時計は諸賀さんのものである可能性が強いとみて、持ち込んだ男の特定を急いでいる。

　捜査関係者によると、諸賀さんが使っていた腕時計は、ギリシャの有名ブランド製。文字盤が透けて見えるスケルトンタイプで、事件後、男が県内の質店で換金したという。

　諸賀さんは３月５日午後７時頃、勤務先の会社を１人で退社。参加する予定だった翌日のゴルフコンペに姿を現さず、行方が分からなくなった。この時、身に着けていたとみられる衣服やアクセサリーは見つかっておらず、捜索を続けていた。

　県警は質店から腕時計の任意提出を受けており、ＤＮＡ鑑定を進めるとともに指紋が残っていないか調べている。

　これまでの調べによると、諸賀さんの自宅アパートは玄関ドアが施錠され、室内に荒らされた形跡はなかった。財布入りのバッグが玄関付近に置いてあり、ベランダの窓ガラスが内側から割れていた。