就職安定融資を詐取、不動産社長ら詐欺容疑で逮捕…大阪府警

　失職者が転居する際に住居費などを貸し付ける、国の就職安定資金融資制度を悪用、融資金約１７５万円を詐取したとして男４人が逮捕された事件で、大阪府警天王寺署が新たに、大阪市西区の不動産会社社長・山田弘之容疑者（５０）ら数人を詐欺容疑で逮捕したことがわかった。申請には、転居先について不動産業者が作成する書類が必要だが、同社が書類作成に関与した申請５８件（融資額計約１億円）の大半で入居実態がないといい、府警は、不動産会社が絡んだ組織的な詐欺事件とみて追及する。

　捜査関係者によると、山田容疑者は２０日に逮捕された。山田容疑者は、先に逮捕された４人のうちの１人で、同府東大阪市のとび職・藤原諒容疑者（２３）らと共謀。昨年３月、藤原容疑者が勤務先を解雇されて住まいを失い、山田容疑者の会社が仲介する住宅に入居する、などと装った申請書類をハローワーク阿倍野に提出、家賃補助費などの名目で同８月までに計約１７５万円を詐取した疑い。

　調べに対し、山田、藤原両容疑者は容疑を認めているという。