2006年02月

2006年02月27日

精撰答練　実力養成編　第8回　[書式]

[問36　不登法書式]
・持分放棄
・登記名義人住所変更
・所有権更正
・及ぼす変更
・共有者全員持分全部移転の可否
・消滅時効の援用権者
・所有権の仮登記に基づく本登記
15点くらい。かなり論点が多い問題でした。

●所有権更正の利害関係人
全部移転→一部移転の更正では用益権者は利害関係人になる。
用益権の設定者について持分が一部なくなるわけですから当然といえば当然。
ちょっと用益権まで検討してませんでした。失敗。

●及ぼす変更
・登記の目的「○番抵当権の効力を所有権全部に及ぼす変更(付記)」
(付記)を忘れましたが、減点にならないはず。。。
・登録免許税「金1500円（登録免許税法第13条2項）」
追加設定というところまでは良いのですが、減額措置を忘れてました。
普通に定率課税で「金10万円」とかしてしまった。
及ぼす変更の場合は当然に減額措置があります。
また登記官に追加設定であることが明らかなので登記事項証明書の添付は不要。

●共有者全員持分全部移転の可否
上記の所有権更正により単有→共有の後、売買による移転。
先週「共有者全員持分全部移転」を「所有権移転」にしてしまったばかりなので
「ふっふっふ、今回はさすがにやらんぞ」と意気込んで書いたのですが。。。
所有権更正により仮差押が職権更正で縮減されているため、
各別に申請しなければならないケースでした。これは気がつくのは厳しいかも。

●消滅時効の援用権者
抵当権付債権が消滅時効にかかったということで登記の可否を問う論点。
そんなわけがないと思いつつ「抵当権付債権は消滅時効にかからない」としました。
正解は「後順位抵当権者は消滅時効を援用できない」でした。
そもそも後順位抵当権者が援用しているということにすら気がつかず。
普通に設定者が援用していると思い込んでしまった。注意不足。

●所有権の仮登記に基づく本登記
2番　所有権移転　A
3番　所有権移転仮登記　平成15年9月3日売買　B
4番　3番仮登記所有権移転の仮登記　平成15年10月6日売買　C
5番　所有権移転　年月日売買　D　E
6番　5番所有権登記名義人住所変更
7番　E持分全部移転　年月日持分放棄　持分2分の1　D

平成18年7月20日にこの本登記手続を申請。
久しぶりの仮登記手続で頭真っ白。

��
「目的　所有権移転(3番仮登記の本登記)
　原因　平成15年9月3日売買
　権利者　B　　義務者　A　　　　　　　　」
��
「目的　所有権移転(4番仮登記の本登記)
　原因　平成15年10月6日売買
　権利者　C　　義務者　B　　　　　　　　」

まず3番か4番かどちらを先に申請すべきだったかが分からない。
迷ったあげくにどちらを先にして書いたかも忘れた(笑
更に目的、原因ともにまともに書けず。確かこんな風に書いた。

「目的　3番仮登記の本登記
　原因　平成18年7月20日売買」
「目的　4番仮登記の本登記
　原因　平成18年7月20日売買」

重症ですな。それもかなり重度の仮登記病。
1号仮登記については仮登記原因と本登記原因が同じになるのでした。

[参考]
★権利者側の修正
●1号仮登記が移転された場合
1番　所有権保存　A
2番　所有権移転仮登記　甲
3番　2番仮登記所有権移転の仮登記　乙
��2番を本登記…権利者　甲　義務者　A
��3番を本登記…権利者　乙　義務者　甲

●2号仮登記が確定的に移転された場合
1番　所有権保存　A
2番　所有権移転請求権仮登記　甲
3番　2番所有権移転請求権の移転　乙
��2番を本登記…権利者　乙　義務者　A

●2号仮登記が債権的に移転された場合
1番　所有権保存　A
2番　所有権移転請求権仮登記　甲
2番付記1号　2番所有権移転請求権の移転請求権仮登記　乙
��2番付記1号を本登記…権利者　乙　義務者　甲
��2番を本登記…権利者　乙　義務者　A

★義務者側の修正
●仮登記義務者の権利が特定承継された場合
1番　所有権保存　A
2番　所有権移転仮登記　甲
3番　所有権移転　年月日売買　B
��2番を本登記…権利者　甲　義務者　A　利害関係人　B

●仮登記義務者の権利が包括承継された場合
2番　所有権移転　A
3番　所有権移転請求権仮登記　甲
4番　所有権移転　年月日相続　B
��3番を本登記…権利者　甲　義務者　B
＊4番は職権抹消

●所有権移転の仮登記後に仮登記名義人が根抵当権設定登記を得ている場合には
　当該仮登記に基づく本登記の申請の際に根抵当権登記名義人としての承諾書を要しない
　本登記を申請する際には当該根抵当権を職権抹消できる(昭46.12.11民三532号)
●所有権に関する仮登記後にされた競売申立の登記の登記名義人は
　常に不登法109�気療亠�上の利害関係を有する第三者に該当する
　そのため競売申立の登記が仮登記前に設定された抵当権等に基づくものである旨の
　執行裁判所の証明書を添付して前記の者を登記上の利害関係人に該当しないとして
　当該仮登記の本登記をすることはできない(昭41.6.17民甲1763号)

[問36　商登法書式]
・役員変更
・目的の更正
・単元株式数の変更
・特別取締役による議決の定め

●役員変更
珍しく登記すべき事項はパーフェクト。
しかし添付書類で株主総会議事録の通数を間違え。
総会終結型任期の会社で平成15年6月25日就任の取締役について
平成17年度の定時総会が3ヶ月内に行われなかった為に平成17年6月30日に退任する事例。
この場合、定時総会が期間内に行われなかったことを証する株主総会議事録の
添付を要するのではないかと思ったがどうやら必要ないようです。

●目的の更正
前回の体系書式で商号の更正が出たのでその応用。
「登記の事由　目的の更正
　登記すべき事項　目的を以下の通り更正　(略)」

登記すべき事項は
「定款の記載により目的を次の通り更正　(略)」
というように書いたと思うが失点かな。。。

●特別取締役による議決の定め
取締役が6人以上おらず、社外取締役もいないので申請できないとする事項。
「定款の規定を要するので取締役会で決議できない」としました。
特別取締役については講義で散々やったのにこの要件に頭が回らなかったのは。。。
ちなみに定款の規定は不要です。

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2006年02月26日

精撰答練　実力養成編　第8回　[択一]

範囲：所有権、抵当権、根抵当権の登記
成績：28問/35問

解きながら難しいなあと思っていた割には意外と取れてる。
最近は安定して25問以上が取れるようになって壁を越えたぞ、
これは底力がついてきたからだ！と言いたいところなんだけど、そうでもない。
結局のところ、一夜漬け的に頭に叩き込んでいるので瞬間的に数字が伸びてるだけ
というような気がしてならない。だって1週間の間、その範囲しかやってないし。
本試験と同じ形式になったらあっさりと25問を割る気がするのよね。
だって10月の中上級バックアップ試験なんて11問/35問だったんだから。。。(笑
それでも良い数字が出るようになったらモチベーションに影響するので
なんとか上昇傾向を維持していきたいところ。

こうなると実力養成編の後に本試験と同形式の答練が重要なわけなんですが
そこでWセミナーの公開模試を申し込もうと久しぶりにWに行って来ました。
申し込もうと思ったら受付のおねーさんが「近くの書店で申し込むと割引ですよ」と
教えてくれた。ありがとうございます。それだけで1000円くらい違うのよね。
対応も素晴らしく丁寧でステきなおねーさんでした。LOVE。
で、早速その書店に行ったら現金オンリーと言われました。こちらはNOT LOVE。
手持ちは1000円札一枚しかないんだよっ！(笑
ATMで卸そうにも休日で手数料を取られるのがシャクなので今日は止めときました。

さて、今回の範囲は所有権、抵当権、根抵当権という話だったのですが、
仮登記、仮処分の問題をガンガン出してきてるじゃないですか。次回のはずなのに。
そりゃ肢の1つ2つで出してくるなら分かりますがこの量は勘弁してくれという感じ。
オマケに信託や仮登記担保、保全仮登記の問題まで。
特に仮登記担保はかなり分かってる人じゃないと手が出ない問題レベルで
択一データ講義以来、全く触れてない自分は「あーどうだったっけかー」
ってカンジでかなりお手上げ状態でした。ここで仮登記担保が出るなんて思わないし。
仮登記担保については択一サブノートの記載では不十分なので
ちょっとメモなどを作成してファイリングしたり、
条文問題集を作らないとマズいかもしれません。

ちなみに昨日書いた睡眠時間の話ですが、自分の前の席についた人が
答練開始後30分で爆睡してました。解説講義中も爆睡。何しに来てんだよ(笑
寝るならさっさと帰れば良いのに。。。やっぱりちゃんと寝た方がいいんです（笑


[問1　処分の制限に関する登記]　○

[問2　仮処分に関する登記]　×
平2.11.8民三5000号通達。択一サブノート��P142〜144参照。
●所有権についての登記請求権(仮登記請求権を除く)及び
　所有権以外の権利の移転、消滅についての登記請求権(仮登記請求権を除く)の保全
　→「処分禁止の仮処分」のみ
具体例：所有権移転の登記、変更又は抹消の登記、移転登記の抹消回復の登記又は持分の更正登記
　　　　抵当権若しくは地上権の全部・一部移転登記、移転の更正の登記又は移転の抹消回復の登記　　　　
　　　　抵当権抹消登記、一部弁済による抵当権変更登記

●所有権以外の権利の保存、設定又は変更についての登記請求権(仮登記請求権を除く)の保全
　→「処分禁止の仮処分」+「保全仮登記」
具体例：先取特権の保存の登記、抵当権若しくは地上権設定の登記、その抹消回復登記
　　　　根抵当権の極度額の増額変更･更正登記、抵当権の処分の登記
　　　　順位変更の登記請求権　cf.順位変更の仮登記はできない

ほとんどお手上げでございました。。。頭に叩き込まなければ。

[問3　仮登記の本登記を禁止する処分禁止の仮処分]　○
●A所有不動産につきBの停止条件付売買契約による所有権移転仮登記が経由された後、
　Aから当該不動産を買い受けたCがAB間の契約につき虚偽表示による無効を主張して
　仮登記の本登記を禁止する仮処分を得た場合、仮処分の登記の嘱託を受理すべきではない
　(昭30.8.25民甲1721号通達)

この先例の推論。かなりキツい問題だと思う。正解したのはほとんどまぐれ。
こういう問題こそきっちり解説してもらいたいのだけども当然のごとくスルー。。。
「午後の推論は余り出ないから重要性は低い」ということで他の推論もことごとくスルー。
答練の解説講義でこそ、通常講義では触れないこういう難しい問題を解説すべきなのにな。
推論対策なんてテキスト読んでるだけじゃ厳しいんだから、テキスト読めば分かる問題は
個々が勝手に復習するわけで、こういうのこそやってくさだい。。。
つーか暴言ですがロクに講義の予習をやってないんじゃないかとか、
この問題の解説するノウハウがないんじゃないかとか勘ぐりたくなります。
解説冊子を読んでもワケが分からんです。。。

[問4　所有権保存登記]　○

[問5　所有権保存登記]　○

[問6　所有権移転登記]　×
事例：A死亡→B1、C1、Dが相続。
　　　相続登記未了のうちにB1死亡→B2、B3、B4が相続、C1死亡→C2相続。
　　　B2、C2、DがB3、B4に1/2づつ相続分譲渡して、B3とB4名義に移転登記をする。
「(相続を原因)とする[B1][C1]及び[D]への所有権移転登記を行い、
　[B2]の相続分譲渡証明情報を提供して[B1]持分について(相続を原因)とする
　[B3]及び[B4]名義への持分全部移転登記
　及び[C1]持分について(相続を原因)とするC2名義への持分全部移転登記をした上で、
　[D]及び[C2]持分について(相続分の売買又は贈与を原因)とする
　[B3]及び[B4]名義への持分全部移転登記をする」

平4.3.18民三1404号回答の穴埋め問題。
時間かけて検討したけども途中で放棄しました。これもお手上げ。
カッコが多すぎる。。。この問題の正解率はちょっと気になります。
最少使用回数と最大使用回数の差を答えろということで
全然分からなかった自分でも1回か2回くらいだろうなという想像はついたので
意外と正解率が高い気もするんですよね。
まあ数次相続と相続分譲渡の論点は書式でも狙われやすいので
論点自体はメジャーと言えるでしょうからできる人はできるんでしょう。

[問7　担保仮登記]　×
●代物弁済の予約を仮登記原因とする仮登記のように
　担保仮登記であることが登記上明らかな仮登記に基づく本登記を申請する場合、
　登記原因日付は仮登記原因から2ヶ月経過前の日付である時は却下される
　ただし非金銭債務を担保する為に登記されたものであることを証する情報を
　申請人が本登記の申請に際し提供した場合には担保仮登記として扱われず
　2ヶ月経過前の日付であっても却下されない(昭54.4.21民三2592号通達)
●清算金の支払債務と仮登記に基づく本登記及び目的不動産の引渡債務は同時履行になり、
　清算期間の経過前に本登記の債務を先履行とする旨の特約をしても無効とされる
　しかし清算期間経過後には特約は有効とされる(仮担3�境�)
●清算金の支払債務の弁済後であれば強制競売の申立がされ、差押登記がされても
　仮登記担保権者はその所有権の取得をもって差押債権者に対抗できる(仮担15��)
　→競売手続を排除して仮登記に基づく本登記を申請できる
●後順位担保権者が清算金を差押えた場合に後順位担保権者が清算金を
　差押えたこと及び清算金を供託したことを持って
　後順位担保権者の承諾に代えるものとして
　本登記の申請をするときは当該申請は清算金を供託した日から
　1ヶ月を経過しなければすることができない(仮担18)
　→供託から1ヶ月経過前に申請されても却下される(昭54.4.21民三2592号通達)
●第三者が所有権を取得した時は受戻を請求できない(仮担11)
●担保仮登記に基づく本登記がされている場合に受戻権が実行された場合
　→登記原因「受戻」、担保仮登記の登記義務者を権利者とする所有権移転による

昭和54年の先例はたぶん初見だと思います。
他のものは仮登記担保の重要論点だと思いますが、
何より仮登記担保そのものがメジャーというわけでもないので
ここまで聞かれるとちょっと厳しいです。
仮登記担保法の条文を読み込んでないと無理。せめて来週の出題にして欲しかった。

[問8　所有権移転登記]　×
●収用による所有権移転
・原因…「収用」
・日付…裁決において定められた権利取得の時期
　　　　＊裁決がされた日ではない
　理由：収用委員会の裁決があった場合、裁決で定められた所有権取得時期までに
　　　　裁決で定めた保証金などの払渡、供託、替地の譲渡及び引渡をしたときは
　　　　起業者はその権利取得の時期にその収用土地の所有権を取得する(収用95)
●相続財産分離の登記
・原因…「相続財産分離」
・日付…家裁審判の確定日

これは無理。
どっちかが正解でどっちかが誤りの肢なので最後は勘でした。
これらが分からなくても消去法で答えられる問題にしてくれれば。。。

[問9　譲渡担保を原因とする所有権移転登記]　○
●「債権全額及び利息合計額を弁済すれば直ちに債務者に対し所有権移転登記を行う」
　という旨の特約を譲渡担保契約において定めても権利消滅に関する定めには当たらない
　→登記できない
●譲渡担保を原因とする所有権移転登記と同時に買戻特約は申請できない(登研322-73)
●譲渡担保を原因として2号仮登記はできない(昭32.1.14民甲76号)
　＊1号仮登記はできる(最判昭47.11.24)
　理由：譲渡担保契約は担保の目的である権利を物権的に移転させる

[問10　前提としての相続登記の要否]　○

[問11　遺産分割協議に関する登記]　○

[問12　遺留分減殺による登記]　○
●受贈者・受遺者が価格賠償を選択した上で遺留分減殺請求権者との間で
　代物弁済の合意がされた場合の登記原因→「遺留分減殺による代物弁済」(登研451-101)

[問13　農地法の許可と相続登記の要否]　○
●農地法許可が到達した時に買主が死亡している場合→無効(登研124-45)
　→買主の相続人は被相続人への所有権移転登記を申請できない(昭51.8.3民三4443号回答)

[問14　遺贈に関する登記]　○

[問15　買戻権に関する登記]　○
●買戻期間内に買戻の意思表示をして農地法の許可が期間内に到達しなかった場合
　→登記原因日付は農地法許可の到達日(昭42.2.8民甲293号回答)

[問16　登記原因日付全般]　○

[問17　所有権更正登記に関する先例]　○

[問18　抵当権設定登記]　○
●民420に基づき当事者間で債務不履行の場合の損害賠償額の予定契約を締結した場合
　→登記原因「年月日損害賠償額の予定契約年月日設定」(昭60.8.26民三5262号回答)

[問19　共同抵当権の設定]　○
●同一の債権を担保する為に土地と登記立木とを共同抵当の目的とすることができ、
　その場合には一の申請情報により抵当権設定登記を申請することができる

立木に対する抵当権設定の申請書ってどんなものなのか想像がつきません。
しかし一括申請までできるとなると、そう大きな違いはないのかも。

[問20　抵当権の変更･更正登記]　×
●金銭消費貸借予約に基づき貸付金を交付する場合において当該予約契約を変更し、
　貸付金額の増額を行う場合には登記した債権額の変更登記ができる(昭42.11.7民甲3142号回答)
●利息の特別の登記は後順位抵当権者の承諾書がなければ主登記でされる

昭和42年の先例は初見です。
あくまで予約だからという例でしょうが増額変更ができる事例に加えて覚える必要がある。
これは分からなくても仕方がないですが、消去法で答えることは可能。
任意承諾型の変更登記を間違えるのは良くない。
「利害関係人の承諾書を提供しなければならない」というヒッカケは毎度のごとくハマるので
もう少し任意承諾型か必要承諾型かという点を日頃から意識する必要がありそうです。

[問21　抵当権の処分と順位の譲渡]　○
●抵当権の譲渡を受けた者は抵当権者となるわけではないので
　更に民376の抵当権の譲渡をすることはできない

[問22　抵当権の抹消登記]　○
●後順位抵当権者は消滅した先順位抵当権者と共同して抵当権抹消登記ができる
　(昭31.12.24民甲2916号回答)　＊設定者と共同してするのではない

[問23　信託財産への抵当権設定の可否]　×
●「受託者が信託条項に基づいて受益者の債権者の為に抵当権設定登記を申請できる」
昭44.8.16民甲1629号回答に合致するか否かの推論。
・「信託の本旨に合致するといえる」→合致する
　理由：受益者の利益の為に抵当権を設定することは受益者の利益になる
自分はこの先例はあくまで例外的なものだと認識していたので
信託の本旨に合致しないのではないだろうかと考えました。
ここらへんの微妙なところは信託の知識がしっかりしてないとお手上げです。
・「第三者の利益を図ることのみを目的としている」→合致しない
　理由：受益者の債務を担保する為に設定するので受益者の為にされる行為と判断できる
そもそも「第三者」が何を指すのかという点が分かりませんでした。
つまり第三者＝受益者なのではないかと考えたりして。
しかし次の肢を見ると第三者は受益者の債権者を指すということが読み取れます。
また第三者が誰であれ、抵当権を設定すれば受益者の債権者にとって当然に利益になるし、
受益者にとっても利益になるわけなので
「のみ」という部分が明確に誤っていると言えますね。
難しいですが、消去法で正解するのは可能だったかもしれません。

[問24　抵当権の代位及び移転]　×
●次順位の抵当権者が共同抵当権者に代位して抵当権を行使する場合、
　共同抵当権者が全額の弁済を受けることを停止条件とする(大連判大15.4.8)
　実際に代位できるのは共同抵当権者の債権が完済されたときで
　それ以前は代位の仮登記ができるにとどまる
　＊競売がされた後、直ちに抵当権の代位の登記を申請できるのではない
●第三者により債権の一部のみが弁済された時でも代位者(弁済者)は
　その弁済した価額に応じて債権者と共にその権利を行使できる(民502��)
　→「一部代位弁済」を原因として抵当権の「一部移転」登記を申請できる　
　→甲不動産が債務者所有、乙不動産が物上保証の場合に乙不動産が競売された場合
　　物上保証人は抵当権の一部移転登記を申請できる　＊抵当権代位ではない

大正15年判例は見たことあったかなあという程度の認識。
一部移転の方は後順位抵当権者の場合と物上保証人の代位とが混乱してるのだと思われます。

[問25　根抵当権の被担保債権の範囲]　○

[問26　根抵当権の変更の登記]　○

[問27　優先の定めの登記]　○
●合意解除により根抵当権の優先の定めを廃止した場合→変更登記
　＊抹消登記ではない　cf.無効・取消の場合は抹消登記

[問28　根抵当権の処分の登記]　○

[問29　根抵当権者･債務者の相続と合併]　○
●根抵当権者につき第1の相続開始後に合意の登記をしないで第2の相続が開始した場合
　→第1の相続に関する合意の登記は第1の相続開始時から6ヶ月内に登記することを要する

[問30　根抵当権の元本確定]　○

[問31　共同根抵当権]　○

[問32　共同根抵当権]　○

[問33　根抵当権の消滅請求と極度額減額請求の異同]　○
●共同根抵当権が設定されている一部の不動産について根抵当権の消滅請求をすれば
　他の不動産についても消滅の効果を生ずる(民398の21��)

[問34　根抵当権の登記における承諾の要否]　○
●元本確定期日の変更には後順位抵当権者などの承諾を要しない(民398の6�供�398の4��)

[問35　仮登記の申請]　○


今週の自分に正解する余地があったと言えるのは
問20、23、24ってところでしょうが、これもちょっと厳しいかな。。。
問2、6、7は本試験までにはできるようになってなければダメですね。
問8は仕方ないと思ってます。2択までもっていければ充分かと。
ほぼやれるだけの力は出し切った回だと言って良さそうです。

時間がなくなったので書式は明日やります。

kkatsuki10 at 22:55｜Permalink│Comments(0)│この記事をクリップ！ │司法書士　答練　（終了） 

2006年02月25日

精撰答練　実力養成編　第8回の予習その3

もう答練前日。
テキストにマークしておいた部分のみを暗記を意識しつつ読んでいく。
取り合えず抵当権まで。
今回の範囲を一読して、条文を読み直すとこまでは今夜中に。
明日の朝に更に重点的に図表等を叩き込んで望みます。

人によって睡眠時間3、4時間とか聞きますが、ホントかよと思ってしまう。
自分は普段最低6時間睡眠を意識しています。7時間は欲しい。
昨日はダラダラ夜更かしして（勉強じゃなくて朝まで生テレビなんか見てしまった）、
朝に猫にたたき起こされたので5時間くらいの睡眠時間ですが
そのせいで、今日はテキストを読んでると眠いのなんの。このたった1時間程度の差で。
2、3ページ読み進むごとに意識失ってます。

いや、普通に生活するのなら5時間程度でも全然問題ないですよ。4時間でもなんとか。
しかし勉強するとなると話は別じゃないですか？
睡眠不足だと講義中とか眠くなって集中できなくないですか？

睡眠時間を削ると逆に効率が悪いというのが自分の持論なんですが、
成績の良い人たちって大体睡眠時間を削って根性入った勉強してたりします。
俺はまだまだ甘いのかと思ってしまうわけですが、それで良いのです。もう開き直りました。

俺は睡眠を削らずに密度で勝負します。それで結果出してやる。

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登記オリンピック　第1回

姫野先生がオリジナル書式問題を出されたので解答を作ってみました。
問題はこちらです。


(1)
[第1欄]
��
目的　1番根抵当権元本確定
原因　平成17年3月1日確定
権利者　亡A
義務者(申請人)　株式会社B銀行
　　　　　　　　　　　代表取締役　○○
��
目的　所有権移転
原因　平成17年5月25日遺贈
権利者　持分2分の1　E
　　　　持分2分の1　F
義務者　亡A
��
目的　F持分全部移転
原因　平成17年6月10日共有物分割
権利者　持分2分の1　E
義務者　F
��
目的　1番根抵当権変更
原因　平成17年7月1日減額請求
（変更後の事項　極度額　金○円）
権利者　E
義務者　株式会社B銀行
　　　　　代表取締役　○○

[第2欄]
��
登記原因証明情報としてB銀行の確定請求を証する書面
代表者資格証明情報としてB銀行の登記事項証明書
代理権限証明情報としてBの代表者の委任状
��
登記原因証明情報としてAの遺言書及びAの戸籍謄本
登記識別情報(甲区1番Aのもの)
住所証明情報としてE、Fの住民票の写し
印鑑証明情報として遺言執行者Gの印鑑証明書
代理権限証明情報としてAの遺言書及びE、F、Gの委任状
��
登記原因証明情報としてE及びFの協議を証する書面
登記識別情報（甲区3番Fのもの）
住所証明情報としてEの住民票の写し
印鑑証明情報としてFの印鑑証明書
代理権限証明情報としてE、Fの委任状
��
登記原因証明情報としてEの減額請求を証する書面
登記識別情報（乙区1番B銀行のもの）
代表者資格証明情報としてB銀行の登記事項証明書
代理権限証明情報としてE、Bの代表者の委任状

(2)
[第3欄]
遺贈の登記がなされる前に協議が成立し、受贈者の1人が単独で取得する旨が定められた場合は
その受贈者に対して遺贈を登記原因として直接所有権移転登記は申請できない。
なぜなら遺贈者の死亡により当然に受贈者に遺言によって指定された持分で帰属するからである。
また遺贈によって当然に帰属した権利はもはや遺産とは言えず、共有物になっているため
共有者の協議によって持分を移転し単有とすることになった場合の登記原因は「共有物分割」である。

(3)
[第4欄]
目的　所有権移転
原因　平成17年5月25日遺贈
権利者　持分2分の1　C
　　　　持分2分の1　D
義務者　亡A


自分の実力で何処までやれるのかということで一切確認作業などはしてません。
それがフェアということで。
ヘタレな間違いをしていそうですが、答練でこの問題が出たら自分はこのまま解答します。
元本確定と極度額減額請求は余りヒネった解答ではありません。
姫野先生がこういう素直な問題を作るのかと勘ぐりたくなりますが、これ以外に考えられない(笑
遺贈についてはかなりヒネった解答になってます。
第3欄で書いた通り、「共有物分割」になると考えます。
第4欄の原因については「遺贈」ではなく「相続」で最初は書きました。
推定相続人への遺贈とする遺言の処理ですが、この場合は「遺贈」のままだったような。。。
しかし「相続」になるケースもあったような記憶がありますが、どういう場合だったのかが思い出せない。
よって第4欄の義務者として遺言執行者Gが申請人となると考えます。


果敢にトリプルアクセルに挑みましたが、着地がどうなっていることやら（笑
採点は26点満点でどのくらいでしょうか。金メダルは難しいかも。

●追記
元本確定の登記を書き直しました。
↓最初に書いていたもの。（どうせだから残しておく）
------
��
目的　1番根抵当権元本確定
原因　平成17年3月1日確定
権利者　亡A
　　　　　上記相続人　C
　　　　　上記相続人　D
義務者　株式会社B銀行
　　　　　代表取締役　○○
��
登記原因証明情報としてB銀行の確定請求を証する書面
登記識別情報(乙区1番Bのもの)
代表者資格証明情報としてB銀行の登記事項証明書
代理権限証明情報としてC、D、Bの代表者の委任状
------

根抵当権者からの確定請求の場合は単独申請が可能だったと思いますので
共同申請ではなく、単独申請に変えてみました。
減額請求については行使により当然に効果が発生する形成権だったと思いますが
単独申請を認める規定はなかったような。

●追記2
ここからはテキスト等をチェックしてしまった部分。
> 推定相続人への遺贈とする遺言の処理ですが、この場合は「遺贈」のままだったような。。。
> しかし「相続」になるケースもあったような記憶がありますが、どういう場合だったのかが思い出せない。
「相続人全員への包括遺贈」の場合には「遺贈」ではなく「相続」でした。
よってこのケースでは相続登記ですね。

[第4欄]
目的　所有権移転
原因　平成17年5月25日相続
相続人(被相続人A）
　　　　持分2分の1　C
　　　　持分2分の1　D

となるはず。

kkatsuki10 at 09:43｜Permalink│Comments(2)│この記事をクリップ！ │司法書士　書式　（終了） 

2006年02月24日

精撰答練　実力養成編　第8回の予習その2

次回の答練の範囲のテキストを取り合えず読了。
テキストの分量は多いですが、今回の範囲は条文の分量が少ないのでテキストに集中。
テキストを読みながら現状の知識を把握しつつマークを入れていきました。
ただマークしていくのは芸がないので簡単に分類しながら。

�，修力静世梁減濕�体を覚えていないので、問題に出ると間違えること確実。
�△修力静世梁減澆世韻亙�かっているが、あくまでそれだけなので間違えること確実。
�Ｌ簑蠅暴个気譴燭蕁△�なり迷った上に間違えそうなもの。
�ぬ簑蠅暴个気譴燭蕁△�なり迷った上になんとか正解できそうなもの。
�タ淺宗墜�に入っているがちゃんとイメージ化まではできていないもの。
��図表…頭に入りきれていないし、イメージ化もできていないもの。

こうやって漫然と読むのではなく頭に叩き込むべき情報をピックアップします。
テキスト分量が多いので暗記すべき材料を明確にしとく必要がある。
この範囲だけでも読むだけでこれだけの時間を食ってしまうわけで。

このテキストは昨年版も使ったし、今年も目を通しているので、
さすがに�，呂修鵑覆紡燭�はありません。
更に言えば�，呂海譴泙罵召蠹�練で聞かれたりしていないので、重要度はそう高くはないと言えます。
�△砲弔い討論簑个乏个┐討�くべきものも含まれます。ここは重点的に補強を要する部分。

しかし一番大事なのは���い世辰燭蠅靴泙后Ｊ�量としてここがダントツで多い。
ここには過去問レベルのものも含まれるし、重要論点のものばかりになります。
そして、これらの知識を明確にしておくと、組み合わせ問題での肢を切っていく作業が格段に楽になるし、
正解率に思いっきり直結していくことになります。

�い亡悗靴討魯謄�ストを読みながら「ああ、そうそう」と思い出せていくので
取り合えずピップアップしたものをもう一度確認の意味で目を通せば対応できる。
あくまでも思い出すための作業。
��に関しては一読だけでは足りないので、付箋をつけておいて答練までに2、3度は確認して
直前にも頭に叩き込む作業を意識的にやっていきます。
�△鉢�が答練までのメインの勉強にしていくことになるわけです。
（といっても明後日には答練なわけですが）

図表については効率としては余り良くないかもしれません。
全体を丸暗記するのは理想ですが、さすがに既に知っている部分も多いので
知らない部分を確認していくだけに収めることになるかもしれません。
ただし本試験までにはパッと頭に浮かぶ状態にまで持っていくことが必要なのは確かです。

苦手論点。
所有権に関しては更正登記。特に利害関係人の問題。抵当権は処分と抵当証券。
根抵当権は債権の範囲の登記の可否、共同根抵当、元本確定というところでしょうか。
念のために工場抵当と会社分割絡みも目を通しましたが、ここらへんも明らかに弱い。
買戻権と区分建物も軽く目を通した方が良いかなーと迷っているところです。
今回の範囲ではなさそうな気もするんですけども。

kkatsuki10 at 19:48｜Permalink│Comments(0)│この記事をクリップ！ │司法書士　全般　（終了） 
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