千葉景子法相
衆院本会議で27日に成立する見通しの殺人罪の公訴時効を廃止する改正刑事訴訟法について、千葉景子法相が、極めて異例の「成立日に施行」を目指し、関係先と最終調整を進めていることが26日、国会関係者への取材で分かった。
28日午前0時に時効が迫る15年前の岡山県倉敷市の夫婦殺害事件を改正法の対象にするのが主な理由。通常は約1週間かかる成立から公布までの手続きを半日でしなければならず“時との闘い”となっている。
倉敷市の事件は1995年4月28日未明、農業角南春彦さん=当時(70)=方が全焼し、焼け跡から角南さんと妻=当時(66)=の遺体が見つかった。2人の頭部は切断されて持ち去られ、角南さんの腹には包丁が刺さったままだった。
改正案は今月14日に参院を通過。27日午前に始まる衆院法務委員会で可決後、午後の本会議に緊急上程し、可決、成立する見通し。