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【国際】

120キロ『人間の鎖』 反原発、ドイツで10万人

2010年4月26日 朝刊

 【ベルリン=弓削雅人】「脱原発」先送りが国民的論議を巻き起こしているドイツで二十四日、市民ら約十万人が「人間の鎖」をつくり、原発に反対の声を上げた。

 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故から二十六日で二十四年になるのに合わせたデモ。環境団体や教会関係者、脱原発政策を実現させた当時の連立政権を担った社会民主党(SPD)と緑の党・90年同盟などが参加した。

 市民らは、同国北部のシュレスウィヒ・ホルシュタイン州の原発所在地であるブルンスビュッテルとクリュメル間の約百二十キロで、反原発のスローガンが書かれた布の両端を握り、たすきを渡すようにして「人間の鎖」をつくり上げた。

 ドイツでは二〇二一年までの原発全廃が法制化されているが、メルケル政権がこの「脱原発政策」を転換。代替エネルギーの開発まで、稼働中の原発十七基を延命させる政策を進めている。しかし、世論調査では国民の約六割が延長に反対だ。

 

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