- 五色園および浅野祥雲作品について |
- 修復・保全活動について
- プロジェクト決起集会トークライブ(2009年10月15日) |
- 第1次修復活動のもよう(2009年10月24・25日)
- 第2次修復活動のもよう(2010年4月17・18日)|
- 今後の修復活動について |
- ご寄付者一覧
私、大竹敏之(「東海珍名所九十九ヶ所巡り」著者)は、名古屋の造形師、故・浅野祥雲氏の野外彫刻作品を後世に残すことを目的とする、ボランティア活動「浅野祥雲作品 再生プロジェクト」を立ち上げ、五色園での修復を随時行っております。
五色園 および 浅野祥雲作品について
拙著『東海珍名所九十九ヶ所巡り』でも大々的にフィーチャーしている五色園(愛知県日進市)は、親鸞聖人の生涯や教えにまつわるエピソードを実物大の野外人形彫刻によって伝える、国内でも例を見ない非常に珍しい宗教テーマパークです。広大な園内には、僧侶をはじめとする約2mもの人形彫刻が100体以上も林立しています。
この作品群は、昭和9年、名古屋の造型家・浅野祥雲(あさのしょううん)氏によって制作されました。鉄筋コンクリート製でペンキによって彩色されている、仏像としては極めて特異な特徴を持っています。
浅野祥雲氏は、この他、桃太郎神社(犬山市)、関ケ原ウォーランド(岐阜県関ケ原町)などにも、同様の作風の膨大な彫刻作品を残した異能の造型家です。
このような作品群を大量に手がけ、残した人物は、全国を見渡しても氏をおいて他に見当たりません。
修復・保全活動について
祥雲作品の最重要施設である五色園では、管理する寺院関係者が随時作品の塗り直しを行い、長年にわたり保全に尽力されています。しかし、あまりに点数が多いため、作業の負担が大きく、加えて野外展示のため、経年劣化も避けられず、近年は塗装の剥がれや破損など、傷みも目立つようになってきました。
そこで、寺院の協力・了承を得た上で、ボランティアグループを組織し、ペンキでの塗り直しを中心とした修復・保全活動を行うこととなりました。
この「浅野祥雲作品再生プロジェクト」には、祥雲氏のご親族が営む日比野塗装店、左官職人の井嶋守雄氏、屋外彫刻、パブリックアートの研究者である名古屋芸術大・高橋綾子准教授ら、専門的な知識、技術を有する方々にもご賛同・ご参加いただいております。
作業方法に関しては、寺院関係者および、祥雲氏のご親族の日比野塗装店(名古屋市熱田区)、左官職人・井嶋守雄氏(尾張旭市在住)に監督指導いただきます。日比野塗装店の方々は生前の祥雲氏の創作活動を間近で見られ、また井嶋氏は昨年から今年にかけて祥雲氏最大の作品である愛宕山弘法大師像(尾張旭市)の修復を一手に手がけられています。ご両者のご協力により、作品本来の姿を再生し、かつ保全性の高い本格的な修復作業を行えることが期待できます。
▲井嶋氏による愛宕山弘法大師像の修復作業風景
プロジェクト決起集会トークライブ (2009年10月15日)
現地での実作業に先がけ、現代アート批評家にして写真家の都築響一氏を招いてのトークライブを、2009年10月15日に開催しました。
会場は今池のライブハウス「Tokuzo」。当日は立ち見が出るほどの大盛況で、大いに盛り上がり、B級スポットや五色園、浅野祥雲氏に対する関心の高さを証明しました。
第1次修復活動のもよう (2009年10月24・25日)
2009年10月24・25日に第1次修復作業を行いました。ご参加くださったボランティアスタッフは、両日で何と100名近く!
地元のボーイスカウトのちびっ子たちから、はるばる東京から来てくれたカップル、親子連れからおひとり様まで、本当に多くの方々が協力してくださいました。
予定していた通り、「信行両座」のシーン12体の屋外展示仏像の塗り直しが完了しました。
場所は園の入口より100mほど進んだ右側です。
ピカピカにお色直しされたお坊さんたちを是非ともご覧下さい。
第2次修復活動のもよう (2010年4月17・18日)
第2次修復活動を2010年4月17・18日に行いました。
前回に引き続き約100名ものボランティアがご参加くださいました。
東京、埼玉、さらには広島と遠方から足を運んでくれた熱心な祥雲ファンから、ピクニックがてら気軽に参加してくれたファミリーまで、バラエティに富んだ集まりとなり、皆さんが和気あいあいと、かつ真剣に取り組んでくれました。
想像以上の人出だったため、当初予定していた「日野左衛門門前石枕」の場面に加え、急遽「肉付きの面」も修復対象に追加。コンクリート像7体+背景の修復が完了しました。
今後の修復活動について
修復作業は、今後も半年に1度ほどのペースで行っていく予定です。
とは言え、あくまでボランティアでのご協力のお願いですので、施設および作品、活動について、ご理解・ご賛同いただけますことが大前提となります。
オープン参加の催しではありますが、五色園は宗教施設であり、祥雲作品は宗教性をもってつくられた作品です。その点を十分にご理解の上、ご参加願います。プロジェクトの意図に反する行動が見受けられた場合は、ご参加をご遠慮いただく場合もございますので悪しからずご了承ください。
また、プロジェクトの活動内容に関しては、マスコミ各社の取材、大竹による記事執筆、参加学生らによる記録映像、レポート制作など、様々な方面での発表、告知をともなうことが考えられます。活動にご参加いただけます場合は、活動風景の画像・映像の使用をプロジェクトに一任いただけますよう、併せてお願い申し上げます。
修復活動は今後も継続的に行っていきたいと考えておりますが、活動存続のための最大の課題は運営資金です。 祥雲さんのご遺族である日比野塗装店様には、職人の手配から道具の準備まで、毎回相当額をご負担いただいており、左官職人・井嶋守雄様にも完全な手弁当でご協力いただいております。 せめてプロの技術・知識をご提供いただいている職人さんたちには最低限の日当をお支払いすることが、長く活動を続けていくためには不可欠と考えております。
つきましては、寄付金の募金口座を開設しておりますので、是非ともご支援賜り ますようよろしくお願い申し上げます。
浅野祥雲作品再生プロジェクト 代表 大竹敏之
三菱東京UFJ銀行 石川橋支店 普通 0010676
ご寄付者一覧(ご入金順)
下記の皆様よりご寄付をいただきました。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。
お名前 | ご寄付金額 |
---|---|
イガラシマリ様 | 1万円 |
サカハラヒロヤス様 | 5千円 |
ダイブツJAPAN様 | 5万円 |
シロキユウコ様 | 1千円 |
ゴシキエン様 | 1万円 |
ツツイジュンイチ様 | 1万円 |
スギヤマエミコ様 | 2千円 |
オオタケトモカツ様 | 3万円 |
ムラタミナコ様 | 3千円 |
タケモトシンヤ様 | 1万円 |
ハヤシカズヒロ様 | 1千円 |
イナガキタカシ様 | 5千円 |
合計 13万7千円 (2010年4月10日現在)
5口(5000円)以上ご寄付をいただいた「名誉サポーター」(赤文字表記)とさせていただき、特典としてプロジェクトオリジナル浅野祥雲バッヂを5口につき1個ご進呈させていただきます。
【名誉サポーター特典 プロジェクトオリジナル浅野祥雲バッヂ進呈!】
以上、より多くの皆様にご理解・ご支援いただき、活動を進めていければと存じます。何方様も、何卒よろしくお願い申し上げます。
「浅野祥雲作品再生プロジェクト」発起人 大竹敏之
浅野祥雲作品再生プロジェクトは
「あいちトリエンナーレ2010」パートナーシップ事業です。
「あいちトリエンナーレ」は愛知県で開催される3年に1度の国際芸術祭です。2010年はその第1回となります。
開催日程/2010年8月21日~10月31日
あいちトリエンナーレ2010