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吉田 判定負け…涙のラストマッチも「悔いなし」

<吉田秀彦引退興行〜ASTRA>引退式でテンカウントゴングを聞く吉田
<吉田秀彦引退興行〜ASTRA>引退式でテンカウントゴングを聞く吉田
Photo By スポニチ

 柔道王・吉田秀彦(40=吉田道場)が燃え尽きた。「吉田秀彦引退興行〜ASTRA」が25日、日本武道館で行われ、8年間戦ってきた総合格闘技のラストマッチで、愛弟子の中村和裕(31=同)と同門対決。0―3の判定で敗れたものの、序盤は激しい打撃戦を演じ、最終ラウンドは2度テークダウンを奪われながらも関節技を許さない意地を見せた。有終の美を飾れなかったが、今後は中村にすべてを託し、自身は柔道界へ復帰する。

 意地だけで戦った。吉田は序盤から真っ向勝負を挑み、激しく打ち合った。だが道着が邪魔となって中村をとらえられず、逆に相手の打撃を受けて消耗した。最終ラウンドは道着を脱ぎ捨てて勝負に出たが、自己最重量となった113キロの体にスタミナは残っていなかった。最後は腕ひしぎ十字固めをこらえるのが精いっぱいだった。

 3ラウンド15分間をフルに戦い抜き、0―3の判定負け。「いい試合をして存在感を示せたと思う。腹いっぱい総合をやった。いい仲間に会えたのは自分の宝になった」。リング上で両親から花束を受け取り、PRIDEのリングでともに戦った桜庭らと抱き合うと涙を流した。

 92年バルセロナ五輪の柔道男子78キロ級で金メダル。02年に総合格闘技へ転身し、名勝負を繰り広げてきたが、近年は満身創いの状態だった。04年6月のPRIDE無差別級GPでマーク・ハントに勝ったものの左肩を負傷。医師から「完治はない」と言われた。それでも総合格闘技を盛り上げるため、ケガを隠してリングに上がり続けた。

 昨年大みそかには石井慧と対決。ここで引退するはずだったが、戦いの舞台が戦極(現SRC)からDynamite!!へ移ってしまい、仕切り直しを余儀なくされた。一度は気持ちが切れかけたが、ファンのため最後まで練習を積んできた。

 「終わったなという気持ち。ホッとしたのと寂しい気持ちがあるが、悔いはない」とすっきりした顔を見せた吉田。10カウント後、花道に道着を置くと吉田道場の柔道着に袖を通した。「(総合格闘技は)一生の思い出になった。これで柔道界に戻りますが、しっかりかみしめて柔道でも精進したい」。柔道王は再び、柔の道をまい進する覚悟だ。 試合結果

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年04月26日 ]

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