■BIGLOBEが見据える今後のCGMサービスの在り方 |
――サービス開始から約3カ月経ちました。開始当初と現在とでは反響に変化はありますか?
安藤氏:ブログの管理画面で気軽に使えることや、続々と新機能を追加していることなどがユーザーに好評で、反響は日に日に大きくなっています。ここ1カ月半で閲覧者が約2倍に増えているほか、すでに、マップ上に表示されるブログ記事数が1万件を超え、さらに投稿数は増加中です。「ウェブリマップ」の閲覧者が増えたことが、ブログ記事の増加にもつながるという好循環になっていると思います。タイムリーな情報や自分の関心に沿った情報が得られるという魅力が、ブログを書く側と読む側の双方の興味関心を惹いているのではないでしょうか。「ウェブリマップ」利用者の期待に応えるためには、クオリティの高いブログ記事を集めることと同時に、ジャンルの細分化や検索機能の強化などにも力を入れたいと考えています。
――クオリティの話が出ましたが、ブログ情報を集めたサービスの弱点とも言えるクオリティの維持のために、何か工夫していることはありますか?
安藤氏:ブログは手軽である半面、提供される情報のクオリティに大きな差があるというのが実情です。私たちとしてできることは、クオリティの高いブログをマップ上に表示できるようにすることです。具体的には、多く読まれた順、つまり人気順による表示切り替え機能を設置することを検討しています。
▲ コンスタントに追加機能をアップすることで、CGMサービスの「楽しさ」を追求していく |
――ブロガーたちは、友人や身近な人に向けて記事を書いている人が多いと思います。その記事を評価されることに、抵抗があるのではないでしょうか?
田中氏:そういった面は、確かにあります。しかし、そこは「ありがとうボタン」など、ポジティブな意味合いの点数付けを行うことで解決したいと思っています。それと、「ウェブリマップ」上に自分のブログを表示するのかしないのかは、選択できるようになっています。評価されることに抵抗のある人は、「ウェブリマップ」から外れることもできます。
――将来的に、「ウェブリマップ」をどのようなコンテンツに仕上げていくつもりですか?
安藤氏:現在検討しているのは、先ほどお話したジャンルの細分化に加えて、各ポータルサイトとの連携ですね。そのためにも、「ウェブリマップ」上に表示されるブログ数を増やすのと同時に、情報のクオリティを高めていくことが重要になると思います。
――「ウェブリマップ」は、CGMサービスの新しい可能性を示していると思いますが?
田中氏:Web2.0を支える技術の普及で、現在では、ユーザー自身が情報発信を行うことが当たり前になってきました。これに呼応するように、ユーザーのナマの声や口コミ情報に対するニーズも高まっています。「ウェブリマップ」は、この時代の流れのようなものをさらに加速できるのではないかと期待しています。実際に、記事の投稿数も着実に増えているので、追加機能を充実させることでさらに情報を活性化させていきたいと思っています。この取り組みによって、ブログの記事に対する反響が今以上に高まるようになれば、CGMサービス全体の活性化にもつながるのではないでしょうか。
――BIGLOBEが目指す次世代のCGMとは?
田中氏:「ウェブリマップ」もそうですが、こういうCGMサービスはサービスの利用者が育てていくものです。そのためには、ブログの書き手が楽しみながら記事作成にとり組める環境を作らなければいけないと思います。「ウェブリマップ」の機能を充実させる目的も、そこにあって、ブロガーたちは自分の書いた記事の反響をこれまで以上に楽しむことが出来るようになります。実際のところ、楽しみながら記事を作成した方が、情報にリアリティが出ますしね。ユーザーが楽しめる環境を作り、その上で利便性を向上させることこそ、今後のCGMサービスにとって重要になると思います。
■関連情報
・BIGLOBE
http://www.biglobe.ne.jp/
・ウェブリマップ(βバージョン)
http://map.bblog.biglobe.ne.jp/ap/maps/pl/
・ウェブリブログ事務局
http://info.at.webry.info/
(デジタルARENA編集)