(CNN) 米南部ミシシッピ州を中心に24日、竜巻が発生、少なくとも10人が死亡、多数の負傷者が出たほか家屋などにも大きな被害が出た。
同州の緊急事態管理局(MEMA)によると、犠牲者には子供2人が含まれ、うちひとりは生後3カ月の乳児だという。被害の全容が今後判明すれば、死者が増える恐れもある。
犠牲者は、同州中北部にあるチョクトー郡で5人、州都ジャクソンの北部にあるヤズー郡で4人、ホームズ郡で1人が確認された。米国家気象局(NWS)によると、住民は竜巻の幅は最大で約1.6キロあったと証言した。竜巻はルイジアナ州との州境付近にあるミシシッピ州西部で最初に発生、北東部へ約240キロ進み、アラバマ州に移動後、弱まった。
竜巻発生時、自宅があるヤズー市内にいたバーバー・ミシシッピ州知事は、竜巻は巨大な規模で、倒壊などした家屋の下敷きになっている住民がいると指摘した。
ヤズー市では教会が全壊、車が吹き飛ばされ、レストランを直撃するなどの被害が出た。市消防当局によると、市内で20〜30軒の民家が破壊された。ルイジアナ州との州境近くの地区では民家約30軒が被害を受け、NWSによるとホームズ郡では50軒が損壊などした。ミシシッピ州内の3カ所にある高速道路では樹木が倒れて通行が不能となり、一部区間が閉鎖された。
MEMAによると、12郡で負傷者が発生した。総数は明らかになっていない。ジャクソンにあるミシシッピ大学病院には27人が搬送され、うち8人が重体で、子供6人が重傷となっている。
MEMAはヤズー市内に救援本部を設置、生存者の捜索や負傷者の搬出に当たっている。知事は治安維持などのために州兵に同市への出動を命じた。米連邦緊急事態管理局(FEMA)の報道担当者は、要請が届けば被災者支援を開始すると述べた。
ホワイトハウスのバートン大統領副報道官は、オバマ大統領には竜巻被害が報告され、状況を注視していると述べた。バーバー知事は26日に連邦政府に対し緊急援助を要請する考えを明らかにした。