|
きょうのコラム「時鐘」 2010年4月26日
元横綱朝青龍は、何をしに北朝鮮へ行ったのだろう。目的も中身も分からぬまま、配信された1枚の写真が耳目を集める。やはりお騒がせ男である
「元朝青龍関」と記事にあった。引退したから「元」が付く。きちんと本名を書くのが礼儀だろうが、ドルゴルスレン・ダグワドルジさんは、あまりに長すぎて手に余る。元朝青龍という据わりの悪い言い方も、やむを得まい 現役を退いたから、元が付く。が、活動がやんで久しくなっても「元美空ひばり」や「元司馬遼太郎」とは言わない。土俵を飛び出した途端に、しこ名に元が付く。これも相撲社会の慣習だろうか 飛び出した途端に、「新」を名乗る。そんな政治家集団がまた生まれた。選挙を控え、新の文字は強い印象を与えるという狙いに違いないが、もろ刃の剣である。3年たっても新入社員、新婚5年目の新妻など、あるはずがない。「新」の賞味期限は長くはない 仮設住宅みたいな新党まで浮き沈みする。そんな光景を、繰り返し見てきた。「新」を名乗るだけでは、御利益は薄い。当人たちはいざ知らず、大方の有権者はもう承知している。 |