ニガヨモギ

この道路を旅した。よい状態の場所もあったが、


荒れている場所もあった。


ときには倒れた電柱が道をふさいでいた。


「オオカミの土地」を旅する間は、死せる村の影や朽ちた農場が見られるのみだ。道の脇には草が生えている。「チェルノブイリ」-ニガヨモギだ。苦い味がする。


 自然は土地を容赦なく再生させる。数百年の間に、人間が居た証拠は消え去ることだろう。放射能はさらにその後も残る。この土地の未来には、放射能とニガヨモギ-忘却の草-があるのみだ。

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