贈賄罪で起訴された添田町長の山本文男被告(84)のリコール(解職請求)を目指す「山本町長をリコールする会」(矢野一義代表)が、町長の進退を問う住民投票の実現に向け署名収集を始めた21日、町内からは活動を評価する声の一方、批判的な意見も聞かれた。
同会はこの日朝から戸別訪問などで収集をスタート。午後からはJR添田駅前で街頭行動をし、住民投票に必要な署名への協力を呼び掛けた。
署名に応じた自営業女性(73)は「町長が事件ざたになるなんて恥ずかしい。辞職すべきだと思う」と主張。駅前で演説を聴いた男性(32)も署名後「政治家としてきちんとけじめをつけるべきだ。民意を確認する方法も示していない」と山本町長の姿勢を批判した。
ただ、署名には住所、氏名などの記入が必要で「狭い町内では人のつながりが深く、集めるのは難しいのでは」との声もある。60代の男性は「裁判も始まっていないのにリコールは性急。町が混乱するだけ」と冷めた見方を示した。
同会は「署名収集ができる受任者をさらに増やしたい」と協力を呼び掛けている。同会=0947(82)4888。
=2010/04/22付 西日本新聞朝刊=