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【埼玉】7人死傷事故 『幸せな家庭一変』2010年4月24日 さいたま市岩槻区で昨年八月、乗用車とワゴン車が衝突し、七人が死傷した事故で、危険運転致死傷と道交法違反(無免許、酒気帯び運転)の罪に問われた同市中央区の土木作業員少年(19)の裁判員裁判の証人尋問などが二十三日、さいたま地裁(大谷吉史裁判長)であった。死亡した植木康成君=当時(4つ)=の父で白岡町の会社員秀典さん(40)が証人として出廷。「幸せだった家族が事故で一変した。なるべく厳しい処分を科し、罪を償ってほしい」と訴えた。 事故があった昨年八月二十二日は秀典さんの夏休みの初日で、次男康成君も遊ぶのを楽しみにしていた。だが事故で康成君を失い、秀典さんら家族四人も重傷を負った。秀典さんは「二十六日には家族でディズニーランドに行く予定だったが、康成の葬儀に変わった。少年は本当のことを話してくれず反省が感じられない」と涙で声を詰まらせた。 また、この裁判には被害者参加制度が適用されており、被告人質問では両親の代わりに弁護士が少年に「事故以前にも飲酒運転をしたことはあるのか」と質問。少年は「ないです」と答えた。 検察側は「危険運転」の根拠の一つとして、少年が事故当時、時速百十八キロで走行していたとしているが、少年は被告人質問で「自分の感覚では九十キロ前後だった」と供述。また、事故以前に三十回ほど無免許運転をしたことがあったが、「事故を起こしたことはなかった」とした。
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