GPS衛星の機能を補完し、カーナビなどの性能を高める日本で初めての衛星、「みちびき」が、23日、公開されました。
「みちびき」は、宇宙航空研究開発機構がおよそ245億円かけて開発した、GPSのような位置を特定する機能を持つ日本で初めての衛星です。神奈川県鎌倉市にある衛星メーカーの工場で公開され、縦横3メートル、高さ6メートルの真新しい機体が姿をみせました。「みちびき」は、アメリカのGPSがビルの谷間や山間部で利用できないという弱点を解決しようと開発され、計画では日本の上空の天頂付近に「みちびき」を含む3機の衛星を配置します。これによって、常に1機は日本から見えるようになり、GPSの機能を補完し、カーナビなどのサービスを全国のほぼすべての地域で利用できるようになるということです。「みちびき」は、ことしの夏ごろ、鹿児島県種子島宇宙センターからH2Aロケットで打ち上げられる予定で、宇宙航空研究開発機構の寺田弘慈プロジェクトマネージャは、「将来的には、ほかの国に頼らず、独自に位置を把握できるシステムの確立を目指したい」と話しています。