真央のお願いならかなえちゃう? キュートな世界女王の笑顔が、支持率低下に苦悩する鳩山首相の心も解きほぐした。
この日、総理官邸に招かれた真央は、鳩山首相と対面。五輪銀メダルと世界選手権金メダルの快挙を「おめでとう」とねぎらわれた後、「何か要望があれば何でも」と促され、自治体の財源緊縮などにより、各地でスケートリンクが減っている現状について説明した。
「本当に少なくなってしまって、という話をしました」と真央。かつてないフィギュアスケートブームの活況にあっても莫大(ばくだい)な維持費がかかるリンクは減り続けているのが現状。過去には橋下徹大阪府知事が打ち出した財政再建案の一環で、高橋大輔(関大大学院)が練習拠点にしていた臨海スポーツセンターの廃止が決まり、高橋やトリノ五輪金メダリストの荒川静香さんの存続運動により、廃止が見送られた例もある。
真央はこの日、総理官邸を訪問後、都内で日本スケート連盟の表彰祝賀会に出席。席上、参院議員でもある連盟の橋本聖子会長は冒頭のあいさつで「(選手強化は)何よりも政府の援助あってこそ」と熱弁をふるった。事業仕分けの第1弾で「民間スポーツ振興費等補助金」32億9200万円が縮減の対象となり、第2弾では日本自転車振興会が対象に挙げられるなど、アマチュアスポーツ界を脅かされる危機感が背景にある。
祝賀会に出席した森喜朗元首相も「五輪直後にすぐ(世界選手権で)金メダルを獲った浅田さんや高橋さんのように政治家も公約を実現させないと」とぞっこんの真央。その笑顔が、苦境が続くスポーツ界の救世主となるかも?(佐藤ハルカ)