MMAサイト Cage Potato のライターが、ストライクフォースで勃発した乱闘を「MMAではよくあること」と実況したアナウンサー・ガス・ジョンソンに対する苦情をスコット・コーカーにメールしたところ、ジョンソンが怒りの反撃に転じている。他人の喧嘩は蜜の味。BloodyElbow より。
あなたのメールがコーカーから転送されてきた。私のボスに言うなんてつけあがってる。サイトではなくメールで書いた以上、これはもはや個人的な問題だ。あなたには説明する責任がある。
あなたはトレーニングをしたことがあるか?あなたがそんなにしっかりしたジャーナリストなら、本当に格闘技を知っている人と話もしないで、ネットの意見を真に受けているのではあるまいな。私は週に3度、柔術を習っている。キムラとアームバーとサイドからのアメリカーナの違いを理解している。
私の実況がこのスポーツのイメージを傷つけたと言うが、実は私こそが、全国放送であんなことをやらかすアホどもの言い訳をしてやってるんだ。起きたことは起きたんだ。私が伝えたからみんながこれを知ったわけでもない。みんなが見たものを、そのまま伝えただけだ。
批判をたくさん受けるが、私はこのスポーツをプロモートすべく最善の努力をしてる。テレビ局の役員連中などはMMAのことを、野蛮で、ちんぴらだらけだと見ている。土曜の夜のショーの視聴者にもそう映っただろう・・・MMAの問題は、インターネット野郎たちが生活の9割をネット上で過ごしていることにある。一つ一つに返事をしていたら、ほかのことは何もできない。
私は全国ネットの放送で、選手たちのいい点をたくさん述べてきた。アングラレベルでも、スパイクTVレベルでも、PPVレベルでもなく、実際のテレビでだ。放送が中止になったりしたら、みんなが金を失うぞ。
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最近出版されたBJペンの自伝「Why I Fight」より。ソースは BloodyElbow。
K-1は一試合18万7500ドルのオファーをしてきた。当時のUFCのオファーの5倍だ。私は、せめて3分の1にしてくれたら、喜んでUFCにとどまるつもりだった。ここから自分とダナ・ホワイトとの関係が悪化し始めた。カネの話ではダナのことが信頼できなくなった。一緒に飯を食っているときのダナのことはすきなんだ。でも交渉の席では嫌いだった。ダナは、話を聞いてくれる人がいれば常に、このスポーツがどれだけ大きくなるかを熱弁していたが、他方で他人のカネを守ることにプレッシャーを感じていたのだと思う。もう、昔のような関係には戻れなくなった。
日本での試合が公式に発表されると、ホワイトは電話をよこして本音を漏らし始めた。「このマザーファッカーめ。おまえは終わってるよ。二度とUFCにはあげてやらないからな!退路を絶ったと思え。もう泣きついてくるなよ」ダナはそんなことを何度も繰り返し、あげく、ビデオや販促資料からも私の顔を消すなどと言い出した。UFC46のDVDから、私とヒューズの試合を削除し、私の存在を消す計画も練っていた。僕は、「そこまでしなくてもいいんだよ」と言ったが、彼はわめき続けていた。
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BloodyElbowのライター、Leland Rolingが日本MMAの凋落を嘆く!
メレンデスの距離の長い打撃、ガードの中でパンチ、体制の維持力、逃げる力をみていると、青木が何らかの攻撃を繰り出せるようにはとても見えなかった。試合は非常に一方的だったので、青木のランキングはどのくらいなのか、考え直さなければならないほどだ。もっといえば、日本のMMAの現状もだ。
青木はたとえば、トップ10下位のタイソン・グリフィンにも勝てないだろう。評価は一変した。しっかりした打撃のできるエリートレスラーは、いつでも青木を倒せる証拠が出てしまった。UFCライト級にはそんな選手がいっぱいいるし、若手の中にもたくさんいる。
ただ、もうちょっと視野を広げてみると、アメリカやブラジルで発展しているファイトシステムと、日本のMMAを同列に比較することはできないのではないか、という議論もある。
そんな議論のおもしろい点は、それこそが、次世代のすぐれた日本人選手を見つけることがとても楽しみである理由でもあることだ。PRIDEの栄光のせいかもしれない。古い修斗の大会で日本人選手がやられてもやられても立ち上がり、名誉や誇りを見せつけたところを見たからかもしれない。正確に表現できないのだが、ハードコアファンの中には、文化にMMAが根付いているこの国から排出されるスーパー・アスリートを希求する声がある。
日本はそんな選手を排出することができるだろうか?日本のアマレス・柔道・空手などの動向を細かく追ってもいいのだが、要するに結論は、アメリカ人選手が日本人選手に優越しているのは、アメリカのカレッジレスリングの充実と言うことではないかと思う。
日本人選手はまた、減量という手段で体格差を利用するという考えをなかなか受け入れない。しかし、階級を落とした小見川は大きな成功を収めた。あのような選手がもっと出てこないのはなぜだ?
アジア生まれの選手が世界を驚かせ、トップファイターになることもできるとは思うが、そのためには進んで世界に出稽古し、ベストを目指してフルに練習しなければならない。今となっては、ライト級唯一の希望は、しっかりしたレスリングができるブローラー、川尻達也のみとなった。でも彼がストライクフォースで連戦連勝の後、UFCに向かうことがあるだろうか。
日沖発はMMAのトップ選手といえるだろうが、垣根を越えた試合や海外の試合ではいつも問題を露呈する。アメリカで勝ったこともあるが、格下のグラップラーが相手だった。彼なら、北米の攻撃的なレスラーとどう戦うだろうか。
自分の中のマニア心は、日本のジムや選手の変革を見てみたいと願っているし、凋落の日本MMA市場を再生させる至高のアスリートが登場してくれればいいと思う。
こんな記事を書くアメリカ人に、石井慧の存在がすっかり忘れられているのは寂しい限りである・・・
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●「五味隆典 vs ジョー・スティーブンソン」が8月1日のUFC on Versus 2 で実現する見通しとなった。これではあたかも「仮想・北岡」へのリベンジマッチの様相である。スタイル的にも北岡っぽくて嫌な相手かもしれないが、連敗は解雇につながるし、何とか踏みとどまって欲しいところ。
Versus 放映版の UFN は、世界的に見ても配信規模が小さめと思われるが、今回はテレ東に回ってくるのだろうか。
●3月にUFCと契約したプロボクサー、ジェイムス・トーニー(41)が、8月28日のUFC118ボストン大会でランディ・クートゥアと対戦する可能性があると MMA Junkie が伝えている。
●WEC48大会開催地であり、ユライア・フェイバーの出身地でもあるサクラメント市が、4月22日を「ユライア・フェイバーの日」に制定。ただアルドはここ最近では最もどう猛なチャンピオンだけに、試合でフェイバーがいい格好が出来るとは限らない。
『DREAM.14』でフェザー級サバイバルマッチ3試合が実現!!
笹原EP、同大会に向け“仕掛け”を準備していることを示唆(DREAM公式)
プロレスラーのフナキがWWE退団 国内団体参戦か(オリコン)
●「海外MMAスケジュール」のページに地味に掲載していたESPNのインターネットショー「MMA Live」が、米ESPN2チャンネルでの放映に格上げされた。5月6日から放送開始とのこと。いまのところ、ネット上でもMMA Liveは閲覧できているが、これまで提供されていた埋め込みリンクが削除されていて、転載不可となっているので、当ブログからもおって削除することとします。
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