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スター・ウォーズ贔屓にささぐ 映画「ファンボーイズ」公開

2010年4月22日

「ファンボーイズ」のカイル・ニューマン監督=東京都内で:「ファンボーイズ」のカイル・ニューマン監督=東京都内で「ファンボーイズ」のカイル・ニューマン監督=東京都内で

映画「ファンボーイズ」より (C)2008 The Weinstein Company,LLC. All rights reserved.:映画「ファンボーイズ」より (C)2008 The Weinstein Company,LLC. All rights reserved.映画「ファンボーイズ」より (C)2008 The Weinstein Company,LLC. All rights reserved.

 映画「スター・ウォーズ」シリーズに魅せられた青年たちを描いたロードムービー「ファンボーイズ」が日本の熱心なファンたちの働きかけが実って24日から東京で公開される。製作にはオスカー俳優でプロデューサーのケヴィン・スペイシーが加わり、シリーズを製作したルーカスフィルムの協力も得て完成した2008年の作品。日本での公開を前に来日した自らも大のスター・ウォーズ好きというカイル・ニューマン監督に話を聴いた。(アサヒ・コム編集部)

 作品は、アメリカ・オハイオ州の小さな町に暮らす、スター・ウォーズ大好きな20代の若者たちが主人公。それぞれ夢を持ちつつ不本意な仕事にバイトに追われる毎日だったが、仲間の1人が末期がんに侵されていることを知り、カリフォルニア州にあるルーカスフィルムに忍び込んで、公開間近の「スター・ウォーズ エピソード1」を見せようと大陸横断の旅に出る物語。

 東京での公開に先立ち、3月に開かれた沖縄国際映画祭で作品が上映された。「アメリカから遠く離れた日本でも、映画にこめられたニュアンスやジョークを観客がわかって楽しんでいるのを見て感動しました」

 ニューマン監督の生まれて初めての映画体験も実は「スター・ウォーズ」。映画自体のことは幼すぎて記憶がほとんどないが、映画を見終わって家族やいとこがものすごく興奮したのは今でも鮮烈に覚えているという。

 作品を温め始めたのは2004年ごろ。脚本を読み「ハートがある」と感動してくれたケヴィン・スペイシーが製作に加わり一気に話が進んだ。スペイシーがジョージ・ルーカスなど関係者の協力を取り付けるのに尽力。ルーカスフィルムの外観のロケなども実現にこぎつけた。

 また、スター・ウォーズシリーズに出演したレイア姫役のキャリー・フィッシャーやランド・カルリシアン役のビリー・ディー・ウィリアムズ、ダース・モウル役のレイ・パークも出演して若い出演者たちをもり立てる。「スター・トレック」シリーズのウィリアム・シャトナーが若者たちの行動の鍵をにぎる謎の人物として登場するのも楽しい。

 撮影の多くはニューメキシコ州で行われた。作品のクライマックスでルーカスフィルム内に侵入した一行のシーンなどは現地の廃校を利用。中に展示されていたスター・ウォーズグッズのほとんどは、同州内に住む映画ファンたちが呼びかけて集められ、貴重な品物も多かったという。ファンたちはエキストラとしても登場し、撮影に協力してくれた。

 「本物のルーカスフィルムでは学芸員がいてきちんとカタログ化しているけれど、小道具などはほとんどが倉庫に保管されて見えるようにはなっていないんです。映画のほうが楽しい感じになりましたね」

 ニューマン監督が日本のファンが日本での映画公開を希望していることを知ったのはアメリカの大手SNSサイト「マイスペース」での書き込みがきっかけ。日本での公開を求めた署名活動などが実って期間限定での公開となる。

 「インターネットがなかったら、日本での公開は考えられなかったね」と監督。日本のファンとの交流も楽しんだ。

 「ファンボーイズ」は24日から東京の渋谷シアターTSUTAYAで公開される。

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