NET-IB NEWSネットアイビーニュース

2010.4.19 サイトリニューアル!
NetIBニュース(旧:九州企業特報)は九州・福岡からデータ・マックスが発信する総合ニュースサイトとしてリニューアルしました。
カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

企業・経済写真ニュース特別取材

企業・経済写真ニュース特別取材
2010年4月20日 08:00

やずや排除措置の顛末
 
 (株)やずや(福岡市南区)の違法性は早くから業界内で指摘されていた。排除命令の対象となった広告は、5年も前から配布されていたチラシの表示に関するものである。実は排除措置の2年前に当たる2004年に、東京都と福岡県の公正取引委員会とやずやの3者で福岡市内で話し合いが持たれたといわれている。話の詳しい中身については分からないが、表示に関する話し合いだったことは確か。その時は特段の問題もなく丸く収まったとの、やずや側の証言がある。表面化は時間の問題だったのかもしれない。業界では「表示で売る」やずやの急成長を快く思わない業者が多数存在したようだ。
 06年7月11日には、共同通信の報道でやずやに対する排除措置の動きが一気に表面化した。やずやではインターネットやチラシの表現を削除、包材についても新たに印刷所で修正するなど是正措置に取り組んでいる最中だったが、これで万事休すとなった。13日、東京と福岡の公正取引委員会における同時記者会見で、正式に排除命令が下されることになる。


「えがお」と「やずや」のつながり
 
 似たような事態が、現在の健康食品業界にもくすぶっている。『えがおの黒酢』を危ぶむ業界関係者の噂は絶えない。
 排除措置以降、やずやの失速とは正反対に、えがおは成長の一途をたどる。08年、『もろみ黒酢ゴールド』を『えがおの黒酢』に名称変更した後、社名も「ロフティ」から「えがお」に改名。北野社長は3年後の100億円突破を幹部に号令し、『えがおの黒酢』を主力商品に位置づけた。結果的に、やずやの顧客がえがおに流れたと言われるのを裏付けるかのような英断だった。やずやの番頭として知られる西野博道氏とも、この前後に接触した形跡がある。「複数回会って教えを受けた」と同社幹部も認めている。
 やずやを600倍にした功労者といわれる西野氏はその頃、やずやグループ「未来館」の代表を務めながら、薬事法クリアのためのセミナーなどを開催して全国を行脚していた。07年には、タッグを組んでセミナーを行なったこともある元東洋大学法学部教授で弁護士の林田学氏が、調剤報酬の不正請求を行なった容疑で逮捕されている。同氏が実質経営していたとされるコンサルタント会社日米総研の役員らは、薬事法違反でも起訴されている。林田氏は当時、西野氏とともに、薬事法の抜け道を伝授するセミナーを全国で開催していた。
 「一般食酢の約120倍のアミノ酸でぜい肉の悩みに、さようなら!」という『えがおの黒酢』のキャッチコピーが、西野氏の指南によるものかどうかは定かではない。しかしこのように見てくると、「あまりにやずやの場合と似通っている」との業界関係者の言葉もあながち否定できない。
 2009年12月、「東京都『薬事法』違反の広告掲載、広告主えがおに"異例"の処分」という見出しが通販新聞に躍った。
 
2010年3月、福岡市内で全国紙に折り込まれたチラシ
 

(つづく)

【田代】


 
▼関連リンク
(株)えがお


健康情報サイトはこちら >>
健康情報サイトでは健康・食に関する情報を一括閲覧できるようにしております。


*記事へのご意見はこちら

関連リンク
企業・経済写真ニュース特別取材一覧
企業・経済写真ニュース特別取材
2010年4月19日 13:05
写真ニュース政治・社会特別取材
2010年4月19日 12:23
政治・社会特別取材
2010年4月19日 08:00
特集ピックアップ
企業・業界の調査レポート
「取引判断」「企業分析」に活用できる企業調査レポートをお役立てください。