• 携帯電話からもゲンダイネットをお楽しみいただけます!
    http://k-tai.gendai.net/

トップ > 政治・社会 > 麻生、谷垣 呆れた妄言

麻生、谷垣 呆れた妄言

【政治・経済】

2010年04月20日 掲載

アメリカ隷属の連中に民主党外交を批判する資格などなし

●「初めてオバマと会った海外首脳」と自慢
 さすが大惨敗の“戦犯”でありながら、バッジを外そうとしない無責任男である。19日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)に出演した麻生太郎前首相。普通だったら恥ずかしくて表舞台に出られないものだが、鳩山内閣の支持率急落に気をよくしたのか、トンチンカンなトークを繰り広げたのである。
 引っ張り出す方もどうかしているが、鳩山政権を頭ごなしに「権力の私物化」と決めつけ、「日本という国のイメージを海外で悪くしている」「日米関係は数十年間で最悪の雰囲気」と批判した。私利私欲で国民が求める解散・総選挙から逃げ回り、酔いどれ大臣がイタリアで日本の評判を地に落としたことにはほおかむり。これほど独り善がりで物忘れの激しい男も珍しい。
 日米関係も麻生政権当時からサッパリだった。麻生は先週も麻生派のパーティーで「私は米大統領が交代したとき、最初の外国人客としてホワイトハウスに行った」と自慢し、「今の内閣はまだ正式に大統領と会えていない」「同盟国の信頼を失った事態を重く受け止めるべきだ」と鳩山政権をやり玉に挙げたが、冗談ではない。日米関係の悪化を内外に印象づけたエピソードも、素知らぬ顔で手柄にスリ替えるのだから呆れてしまう。
 在米ジャーナリストが言う。
「確かに麻生はオバマが大統領として初めて会談する海外首脳となりました。しかし、会談は中身ゼロ。得意顔で誇れるようなものではなかった。正式な日米首脳会談だというのに、会食はもちろん、共同声明も記者会見もやらなかった。異例のないないづくし会談は1時間でチョン。米国に相手にされていない悲しい立場をさらしました」
 だいたい「大統領と会談した」と胸を張る神経が分からない。お互いに世界トップレベルの経済大国である。人、カネ、モノの結びつきは強く、あれこれ話し合うのは当然だ。大喜びで自慢とは、日本を米国の属国か何かと勘違いしているのか。
 自民党の谷垣総裁も、「鳩山政権の外交方針が悪いから大統領が会談してくれない」という趣旨の発言をしていたが、この感覚もどうかしている。大統領の機嫌を損なう外交はダメ。言いなりになるのが正解。そんなふうに言いたいらしい。
 なるほど歴代の自民党政権は、米国の言いなりでやってきた。農産物や繊維製品を次々と受け入れて、金融も自由化、郵政は民営化と米国向けに市場を開放。日米同盟の美名の下、在日米軍の駐留経費も負担し、大量の兵器や戦闘機、役立たずのミサイル防衛にまでカネを出す。そうやって米国の軍需産業まで潤してきたのが自民党だ。
 そんな対米隷属政党の中枢にいる麻生や谷垣に、鳩山外交を批判する資格は100%ない。
~2010年04月20日以前の記事~