広島高速道路公社(広島市中区)は23日、26日に開通する広島高速2号と3号延伸部の橋げたや橋脚の溶接部60区間で約190の傷が見つかったと発表した。超音波検査を担当した業者が別のデータを代用するなどしていたため、再検査して発覚した。
同公社によると、傷は橋の耐震性には問題なく、工事の元請け業者に指示して25日までに補修を終える。
検査をしたのは広島市西区の関西エックス線。中国地方整備局が発注した呉市のマリノ大橋(仮称)で不適切な検査が明るみに出たばかりだった。今回も同様に検査データの代用のほか、有資格者が検査をしたことを証明する書類がなかった。
傷は高速2号のJR山陽線や山陽新幹線と交差する部分の橋脚や、3号の吉島ランプから元安川を渡るまでの区間の橋げた溶接部などで見つかった。最長の傷は20・7センチ。
匿名メールが寄せられ、発覚した。関西エックス線の新本康弘社長は「データ管理に問題があった」とする一方で「調査結果が間違っていたとは考えていない」と主張している。(和田木健史、永山啓一)
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