鳩山由紀夫首相は23日夜、米軍普天間飛行場の移設問題について「全身全霊で、命をかけて、職を賭す思いで連日努力している」と強調した。その上で「沖縄県民の気持ちを受け止め、私どもの思いをお伝えすることも大事だ。そのタイミングになったら、ぜひ早いうちにうかがいたい」と述べ、沖縄訪問に意欲を示した。首相官邸で記者団に答えた。
首相は23日の参院本会議でも、自民党の山本一太氏が「5月末決着に職を賭して臨むのか」とただしたのに対し、「すべての政策に職を賭す覚悟で臨んでいるのは当然で、普天間移設先の問題も当然含まれている」と表明した。普天間移設問題で自身が掲げる「5月末決着」が実現できなければ、首相の進退問題に発展するとの見方が強まっている。
一方、平野博文官房長官は23日の記者会見で、一連の首相発言について「政治家として、あらゆる部分で覚悟を持ち臨んでいるとの決意の表れではないか」と、あくまで一般論にすぎないとの認識を示し、進退論へ発展することに予防線を張った。【横田愛】
毎日新聞 2010年4月23日 21時06分(最終更新 4月23日 21時23分)