【コラム】自らの無知を嘆く企画財政部長官(上)

 「自分の無知を切実に感じる」「(知識の足りなさゆえに)苦しく、つらい」

 貧しい家庭に生まれ、学校に行けなかった人たちの嘆きではない。大韓民国経済官僚のトップにある尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)企画財政部長官の発言だ。

 尹長官は今月19日、米国ワシントンで23日から開催されるG20(主要20カ国・地域)財務相会議に出発する前に行われた会見で、「G20会議に出席するに当たり感じたことがある」として、上記のような発言を行った。金利や為替などの経済問題について語るとき以上に、真剣な表情だった。

 尹長官は「国際会議に出席するたびに痛感することだが、わたしには本当に知識がない」と述べた。G20首脳会議のホスト国にはなったが、経済大国や金融大国が主導する会議の内容に、「付いていくだけでも大変」ということだ。

 尹長官は「会議のたびに、“自分の本当の姿がバレたとしても、まずは学ばねばならない”という思いで臨んでいる。自らの知識の足りなさを痛感している」と述べた。長官として、公の席では非常に言いにくい発言だ。元々声は低いが、この日はより重々しく聞こえた。

 尹長官は記者たちを見回しながら、「若い皆さんには、先輩の経験として聞いてほしい。若いときは時間を無駄にすることなく、あらゆることを学んでほしい」「後から後悔しないように、できるだけ時間を作って、専門的なことを多く学んだ方がよい」とアドバイスした。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る