【コラム】「本を読む国」日本を見て(下)

 この活動には国会もすぐに賛同した。93年12月、「子どもと本の議員連盟」という超党派の議員グループが誕生した。元児童文学作家の女性議員、肥田美代子氏が立ち上げを主導。その後、国会は関連法や制度の整備に乗り出した。まず、学校図書館法の改正と国立子ども図書館の開館を目標とした。国立子ども図書館の設立は、議員さえも「夢の話」だと思っていた。しかし2年後、「国際子ども図書館設立推進議員連盟」が発足し、法が制定され、2000年5月5日、東京に国際子ども図書館がオープンした。図書館法が改定され、99年8月には衆参両議院で、2000年を「子ども読書年」とする決議が満場一致で採択された。憲政史上初の「読書決議案」の採択だった。日本政府も「学校図書館図書整備5年計画」を立て、1000億円を超える予算を投入し、支援に乗り出した。08年には小学生の1カ月の平均読書量がおよそ11.4冊、中学生は3.9冊まで増えた。

 その後、日本では「大人の読書」に目が向けられている。05年に国会で「文字・活字文化振興法」が制定され、翌年「文字・活字文化推進機構」が設立された。今年2010年を「国民読書年」とし、「本を読む国・日本作り」というスローガンを掲げている。

 日本では100年以上前にも大々的な読書運動が繰り広げられた。1897年に図書館令が制定され、全国津々浦々に図書館が建設されたのもこのときだった。

 韓国が今、日本から輸入すべきものがあるとしたら、このような粘り強い読書運動や、それに伴う日本人の読書文化ではないだろうか。今月23日は、日本の法律で「子ども読書の日」に定められている。

金民培(キム・ミンベ)東京支局長

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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