児童・青少年に対する性犯罪者、ネットで身元公開へ

 児童・青少年に対する性犯罪者の身元情報を3年半前までさかのぼり、インターネットで公開することを柱とする「児童青少年の性保護に関する法律」改正案が21日、国会女性家族委員会で可決された。改正案は、与野党で対立点がないため、27日の法制司法委員会を経て、28日の本会議で可決、成立の見通しだ。身元情報のネット公開は6月ごろにも始まる見通しだ。

 同改正案は、現在警察署でのみ閲覧可能な性犯罪者358人(受刑者を含むと702人)の身元情報をインターネットサイト(www.sexoffender.go.kr)で公表する内容。

 同サイトは既に開設されているが、現行法では今年1月以降に判決が確定した性犯罪者が公開対象となっているため、実際に身元情報が公開された例はまだない。

 これとは別に、2006年6月30日以降に判決が確定した性犯罪者の身元情報は、警察署での閲覧が可能だが、閲覧権は児童・青少年の保護者、教育機関の長などに限られている上、書類手続きが複雑で、効果を上げていないとの指摘があった。インターネットでの身元情報公開は、20歳以上の成人であれば誰でも閲覧が可能で、近所に住む性犯罪者を確認できるようになる。

 改正案は、警察署における身元情報公開対象者702人について、検事が該当裁判所に改めて「公開命令請求」を行い、新たな判決文を受け取った上で、身元情報をネット上に公開するとしている。このため、実際の公開時期は6月ごろになるとみられる。

 女性家族部のキム・ボンホ児童青少年性保護課長は、「これまで警察署で公開されていた対象者について、公開方法をインターネットに改めるだけのため、遡及(そきゅう)適用による違憲論争も少ないとみている」と説明した。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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