「金総書記の訪中、まだ具体的な計画はない」

新駐韓中国大使が初の懇談会

 「『天安』沈没事故に対する中国の立場は、この件が適切に処理されることを望むということだけです」「金正日(キム・ジョンイル)総書記の訪中については、まだ具体的な計画がありません」

 張金森・新駐韓中国大使(57)が22日、ソウルの中国文化院で赴任約1カ月目にして初の記者懇談会を開き、公式な活動を始めた。同大使は韓半島(朝鮮半島)の情勢に関する敏感な問題については、終始慎重な態度を見せた。哨戒艦「天安」の沈没については、正確な原因が明らかになっていない現段階では、「慰めのほかに特別な立場はない」と回答した。金総書記の訪中説については、「中国共産党と朝鮮労働党による“党対党”の行事のため、外交部の所管ではない」という回答で事実上、言及を避けた。一方で、最近李明博(イ・ミョンバク)大統領が韓中自由貿易協定(FTA)の必要性を強調したことについては、「一日も早く学術検討を終え、協定が締結されればよい」と述べ、強い希望を表明した。

 張大使は「天安」沈没事故について、「不幸な出来事だ。韓国政府が高い見地から適切に処理するものと信じている」と述べた。

 駐アイルランド大使を務めるなど、ヨーロッパで13年勤務した張大使は、中国外務省で重要局長級の外務省弁公庁主任(韓国の外交通商部企画財政室長級)を務めた後、先月韓国に赴任した。同大使は「まだ“アンニョンハセヨ(こんにちは)”など韓国語のあいさつを一つ二つ覚えたくらいだが、今後“韓国”という厚い本を一生懸命読むつもりだ」と述べた。

呂始東(ヨ・シドン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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