韓国、ビル・ゲイツ氏らと低開発国支援基金を創設(下)

北朝鮮の食糧問題は深刻だ。北朝鮮に支援プログラムを拡大する計画はないのか。

 「北朝鮮は国内総生産(GDP)など明確な統計資料を示すべきだが、現時点ではそうした信頼できる統計がない。北朝鮮の問題は国連世界食糧計画(WFP)が取り扱うべき問題だ。北朝鮮が万一、農業振興に向けた計画書を作成し、提出するならば分からないが。わたしはこうした問題の複雑性に対する専門家ではない。ただし、北朝鮮が計画書を提出するとしても、基金の実行委がそれを信用するかどうか、また、外国から支援された資金が適切に使われるかも分からない」

独裁国家に対する支援をどのように防ぐのか。

 「われわれ(ゲイツ財団)は多くの国々に支援を行っている。最も重要なことは透明な基金運営だ。ゲイツ財団はケニア、エチオピアなど比較的不透明な国を支援してきた。ウガンダなどは今回の基金による支援を受ける機会があると思う」

韓国は国際社会から支援を受ける国から与える国へと転換し、今回の基金には5000万ドルを拠出した。韓国のこうした取り組みをどう評価するか。

 「韓国の参加は非常に素晴らしいことだ。他国もこの活動に賛同してもらいたい。わたしは世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で李明博(イ・ミョンバク)大統領にお会いしたが、李大統領は論理が整然とした人物だ。李大統領は韓国が過去にどのような援助を受けてきたかについて言及した。韓国がこれまでに受けた援助を基にして、他国の支援に乗り出すことは何とも喜ばしいことだ。わたしは最近大学での巡回講演を行った際、そうした韓国の事例にも言及した」

ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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