口蹄疫:忠州でも発生、全国に拡散の兆し(下)

 今回の口蹄疫の発生による被害額は、2500億ウォン(約211億円)ほどに上ると予想されている。これは、今年1月の被害額425億ウォン(約35億8000万円)の6倍に当たる。輸出中断による被害も合わせれば、その規模はさらに拡大するとみられる。

飼料・繁殖サービス会社による伝染の可能性に注目

 忠州市の養豚農家で発生した口蹄疫のウイルスは、江華・金浦で発生した口蹄疫と同じ「O型」血清であることが判明した。そのため、江華・金浦から口蹄疫が広まった可能性があると注目されている。

 

 これまでの検査の結果、防疫当局は、忠州市の発生農家を訪問した飼料・豚精液供給車が口蹄疫を感染させた可能性がかなり高いとみている。先月26日、江華島に豚を運送した忠清北道清原郡の飼料供給・繁殖サービス会社の別の作業車が、三日後の先月29日に忠州市の発生農家に精液を供給していたことが確認されている。また、今月2日に江華島を訪問した京畿道平沢市の飼料会社の別の車も、今月16日に忠州市の発生農家に飼料を届けていたことが分かっている。防疫当局は、たとえ同じ車両でなくても、社内で車や作業者を通じて口蹄疫ウイルスが伝染した可能性もあるとみている。一方、江華郡仏恩面徳城里で7番目に口蹄疫の感染が確認された農家には、5番目に発生した農家を訪問した人工授精会社が訪れていたことが確認された。

豚肉価格に与える影響は小さい

 口蹄疫が牛肉や豚肉の価格など物価に与える影響は大きくないとみられている。全体の飼育数に対し、殺処分される頭数の割合が高くないためだ。現在、殺処分の対象となっている豚は約3万頭で、韓国で飼育されている豚1000万頭の約0.3%に該当する。農林水産食品部の朴玄出(パク・ヒョンチュル)食品産業政策室長は、「豚16万頭余りが殺処分された2002年の場合も、豚肉価格への大きな影響はなかった」と話した。

崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者

イ・セヌリ朝鮮経済i記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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