トヨタの信用格付け引き下げへ

 世界的なリコール問題で打撃を受けたトヨタ自動車が、今度は信用格付け引き下げの危機に直面した。

 国際信用格付け会社ムーディーズは22日、トヨタの信用格付けをこれまでの「Aa1」から「Aa2」に1段階引き下げると発表した。信用格付けの見通しは「否定的」とされた。

 ムーディーズは信用格付けを引き下げた理由について、「トヨタの収益は、少なくとも2012年までは相当低い水準を示す見込みだ」と説明した。ムーディーズのアナリストは「品質問題でトヨタの価格競争力が大きく損なわれているという実質的な危機以外にも、需要の鈍化、設備過剰、販売促進のためのインセンティブなどが収益性悪化に影響を及ぼすだろう」と見通した。

 ムーディーズの格付け引き下げと共に、フィッチも同日、「信用格付けを引き下げる可能性がある。今後6カ月間、トヨタを詳しく調べる」と発表した。フィッチは現在、トヨタの信用格付けを上から5番目に当たる「A+」としている。

 またスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)も、「来月中旬までにトヨタの格付けを引き下げるかどうか決める」と明らかにした。トヨタは販売回復のためにインセンティブを導入した後、売り上げが大幅に増えているため、4月の業績を確認した後に決定する方針だ。トヨタの信用格付けを「AA」と評価しているS&Pは、今年2月にトヨタの品質リスクが問題になったことを受け、社債格付けを「否定的観察対象」としていた。

ヤン・イラン朝鮮経済i記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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