米国の新たな切り札となるスペースプレーン「X-37B」
米空軍が22日に軌道試験機X-37Bを打ち上げることについて、中国現代国際関係研究院の李岩氏は「スペースプレーン『X-37B』プロジェクトと、米政府が最近発表した『4年ごとの国防評価報告書』(QDR)や『核体制の見直し報告書』(NPR)とは密接な関係にある。両報告は共に米国の安全保障戦略における指導的文書であり、同プロジェクトも国家安全保障分野における米政府の深層の意図を反映していることが明らかだからだ」と指摘した。
NPRは米国の安全保障における核兵器の役割の段階的な低減と「非核抑止力」の一層の重視を謳っている。こうした背景の下で、全世界での速やかな攻撃が可能なスペースプレーンは、「ポスト核兵器時代」における米国の「切り札」となる可能性がある。これによって核軍縮のプロセスにおける米国および同盟国の安全を確保するわけだ。
2月に発表されたQDRは、宇宙を含む「全世界の公地」が戦略の重点となり、「米国の決定的利益に関わる」と指摘している。スペースプレーンが軍事分野に応用されれば、現代戦に革命的な変化をもたらすのみならず、宇宙における米国の優位がさらに打ち固められる。(編集NA)
「人民網日本語版」2010年4月22日