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「法廷で新事実明らかに」=歴代社長起訴に遺族−福知山線事故

「法廷で新事実明らかに」=歴代社長起訴に遺族−福知山線事故

 「法廷で少しでも新事実を明らかにして」「経営トップの気持ちが知りたい」。井手正敬元会長(75)らJR西日本の歴代3社長の強制起訴を受け、遺族らからは23日、公判での真相究明を求める声が相次いだ。
 検察審査会への申立人の一人で、次男昌毅さん=当時(18)=を亡くした神戸市の上田弘志さん(55)は「時間も捜査資料もない中、苦労して起訴状を作ってくれた」と指定弁護士を評価。一方、「公判が簡単でないのは分かる。書類だけで進めず3人を聴取してほしい。やれることをやった上での結果なら納得できる」と話した。
 三男が死亡した同市の下浦邦弘さん(61)は「新しい事実が法廷で明らかにできれば、有罪判決が難しいとしても少しは納得がいく」と語り、「やっと一歩前に進める。5年を区切りとして、JR西に縛られ続けた生活から脱却したい」と明かした。
 長女容子さん=同(21)=を失った兵庫県三田市の奥村恒夫さん(62)は「歴代社長の強制起訴は、組織としてのJR西を起訴したのと同じこと」と指摘。「傍聴には行くつもり。一番知りたいのは、井手氏の気持ちや危険性の認識。どんな判決が出てもいい」と力を込めた。(2010/04/23-19:11)


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