2010年4月22日
東レ株式会社
東レセハン株式会社
韓国での新たな事業展開と東レセハンの新長期ビジョン策定について
― 東レセハン“VISION 2020”を策定 ―
東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:榊原 定征、以下「東レ」)および東レセハン株式会社(略称:TSI社、本社:大韓民国ソウル特別市、社長:李泳官)は本日、韓国ソウルにおいて、TSI社の創立10周年を機に、新たな長期経営ビジョン“VISION 2020”を発表致しました。
TSI社は東レグループの中核子会社で、ポリエステル長繊維、ポリプロピレン不織布、ポリエステルフィルム、各種IT・環境・エネルギー関連素材を製造・販売しており、このたび会社設立10周年を機に、新たな長期経営ビジョン“VISION 2020”を発表すると共に、先端材料事業の積極的な拡大を目指して、同社の社名を本年5月から韓国名「東レ尖端素材株式会社」(英文名:Toray Advanced Materials Korea Inc. 以下、TAK社)に社名変更することを発表しました。
TAK社は、“VISION 2020”の実行にあたり、韓国の産業高度化と素材開発の基盤強化に貢献するべく、既存事業の拡大と共に、新規IT・環境・エネルギー関連素材などの拡大を積極的に図って参ります。
さらに、2008年7月に高麗大学内に開所した「尖端材料研究センター」(AMRC)を東レグループのグローバルな研究・開発活動と連携させ、高機能素材の研究開発を加速させる計画です。
これらの戦略実行に向け、TAK社は2010年から2020年までの11年間累計で、設備投資2兆3,000億ウォン(約2,000億円)、研究開発費1,400億ウォン(約120億円)を投じ、事業構造の一層の高度化と事業拡大を進めて参ります。
なお、TAK社の2020年における売上高目標は、2009年度実績見通し9,530億ウォン(約810億円)から3.6倍となる3兆5,000億ウォン(約3,000億円)へ拡大させることとし、営業利益率は10%以上を目指します。
また、“VISION 2020”には、TAK社の先端材料事業の中長期の中核事業として、炭素繊維の本格工場建設計画を盛り込んでいます。このTAK社による炭素繊維事業化計画は、韓国政府による先端材料・部材の国産化政策の推進に呼応する共に、今後、韓国・中国を中心に急速な拡大が期待されるアジア市場に向けての炭素繊維事業の重要な戦略拠点を構築することを目指すものです。
東レグループは今後も、東レの先端技術とTAK社の韓国における経営の総合力を融合することにより、韓国政府の産業政策である「グリーン新成長動力」の実現を後押しして韓国経済の発展に貢献すると共に、TAK社を「世界的な先端材料企業」として育成・拡大していく計画です。
<ご参考>
東レセハン株式会社/2010年5月から新社名「Toray Advanced Materials Korea Inc.」
(略称:TAK)の概況
事業内容 | : | ポリエステル長繊維、不織布、ポリエステルフィルム、IT・環境・エネルギー関連素材 |
設 立 | : | 1999年10月 |
資本金 | : | 4,150億ウォン(約350億円) (東レ100%) |
代表者 | : | 社長 李泳官(在韓国東レ代表を兼務) |
従業員 | : | 1,011人、内東レ出向者9名 (2009年12月末現在) |
売上高 | : | 9,530億ウォン(約810億円、2009年度実績予想) |
東レセハン株式会社沿革
1999年10月 | セハン社と合弁で東レセハンを設立 |
2002年 5月 | セハン社からフィルム加工部門買収(フィルムコーティング設備2系列) |
2005年 6月 | 国家産業第4団地 亀尾第3工場起工 |
2006年 3月 | LCD用離型フィルム加工生産開始 |
2006年 9月 | 光学用機能フィルム加工生産開始 |
2007年 4月 | バイオマス原料の包装用PLA(ポリ乳酸)生分解フィルム生産開始 |
2007年 7月 | フラットパネルディスプレイ用光学PETフィルム生産開始 |
2008年 2月 | 大型LCDパネルCOF用2層CCL生産開始 |
2008年 3月 | 中国のポリプロピレン不織布子会社「東レ高新聚化(南通)有限公司」の稼働開始 |
2008年 7月 | 尖端材料研究センター(AMRC)開所 |
2009年 1月 | LCD用離型フィルム加工増産開始 |
2010年 3月 | 東レ高新聚化(南通)有限公司 PPスパンボンド2号機起工 |
2010年 5月 | 社名を「Toray Advanced Materials Korea Inc.」に変更予定 |
2011年 5月 | フラットパネルディスプレイ用光学PETフィルムの生産を倍増予定 |
以上
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