急に思い立ってOpteronマシンを組むことにした。
理由は、
・最近PT1で撮った動画をエンコードすることが多いけど、とても時間がかかる。
・エンコードするのには、マルチコアが有効な気がしてきた。
・今使っているパソコンはAthlon64X2なのでデュアルコアだ。
・Phenomは4コアだけど、ちょっと高くて、まだ手が出しづらい気がする。
・最近6コアOpteronのIstanbulが発表されて、コア数が多くてあこがれる。
・しかもOpteronならデュアルCPUが可能なので、6×2の12コアだ!
・でもIstanbulは1個6万円もするから全く手が出せない。
・あ、Istanbulのひとつ前の世代のShanghaiコアは4コアだけど、いくらぐらいだろう?
・2万円ちょっとだ。Phenomより安いぞ。2個でも4万円。
・ボーナス出たな。
・4コア×2個で8コアだ!
・買おう。
ってカンジ。
注文してから組み立てて運用するまで、ものすごい数の障害やトラブルがありましたが、結局うまく動かすことが出来た。
とりあえずボクのしでかした最大の失敗は、パーツをFaithで購入したことだ。
Opteronに関するCPUとかマザーとかは絶対Faithで購入してはいけない!ということを強調しておこう。
ひどい目にあうよ?
まあ、Faithにやられたひどい対応についてはまた今度さらしあげることにして、今回の記事ではOpteronマシンの組み方を記録しておく。
広大なWeb上でもあんまりOpteronマシンを組んだ記事はあんまり見つからないので、Opteronの導入を考えている人はぜひ参考にしてください。あんまりいないだろうけど。
まずは使用したパーツ類。
CPU:
AMD Opteron Quad Core 2378(2.4GHz/L3 6MB/L2 512KB*4/75W) 2個
マザー:TYAN Thunder n3600B (S2927A2NRF-E)
メモリ:
Transcend TS256MQR72V6U(DDR2-667/2GB/Registered/ECC) 2個(2009/7/20追記 追加で2個買って合計4個)
電源:
ENERMAX EIN650AWT INFINITI-JC(650W)ビデオ:
玄人志向 GF9400GT-E512H(GeForce9400GT 512MB)PCケース:
Antec Solo(ATX)こんなカンジ。
順に説明しておく。
まずCPUは
Opteron 2378が2個。
2378の最初の「2」という数字はCPUを2個まで使えるって意味。
「1」ってヤツだと1個、「8」ってヤツだと8個までってカンジ。
どうせなら「8」がいいかなと思ったけど、1個当たりの性能は変わらないのに1個10万円とむやみやたらと高いのであきらめた。
んでOpteron 2378はSocketFです。
そろそろSocketFから新しいソケットに移行するそうですが、すぐに乗り換えることはないので問題なし。
マザーはCPUが2個乗っかるSocket F対応のTYAN Thunder n3600B。
実はこのマザーが今回購入したパーツの中で一番高くて4万円強だった。
Opteronのマザーは何しろ数が出ないから高いのかな?
それにサーバとかワークステーション向けのマザーなので、結構いい部品が使われているっぽい。
マザー上にはLEDによるPOST表示があって、エラー発生時の原因究明に使える。
なんでこのマザーにしたかというと、ATX対応だから。
実のところSocket FでATX対応のマザーってこれぐらいしかなくって、他のはよくわかんない形状、というか寸法がやたらと大きくなってしまい、通常のATXのケースには入らないみたい。
あと、このマザーには2種類あって、選択肢としては、ビデオ内蔵で音源なしか、ビデオなしで音源内蔵かの2択だった。
今回はビデオなしで音源内蔵を選んだ。
本当はどっちも内蔵ならいいんだけど。
メモリはTYANのページに書かれていた動作確認リストから選んだ。
DDR2-667の2GBを2本だ。
Registaredである必要があるけど、今は相当安いので気にしない。
1本4000円台だし。
DDR2-800にしようかと思ったけど、SocketFでデュアルCPUの場合は、DDR2-667までしか対応していないっぽい。
後から気づいたけど、メモリは4本つけないと本来の性能が発揮できないので注意だ。
CPUごとにメモリがつながっていて、それぞれのCPUにつき2チャンネル動作するのです。
電源は購入するつもりがなかったけど、急遽購入することになった。
ENERMAX EIN650AWT INFINITI-JC(650W)CPU用の4ピン電源を2本マザーに刺さなけりゃいけないんだけど、手持ちの電源は4ピンが1本しかなかった。
無理やり変換アダプタでもかまそうかと思ったけど、せっかくだから奮発してEnermaxにしてやった。
Enermaxは悪い噂は聞かないしね。値段が高すぎだけど。2万円だよ!
まあ、高級感あふれるよ。
ケーブル着脱可能なので使いやすいし。
ビデオカードはAMDとnVidiaでちょっと悩んだけど、最近ずっとAMD(ATi)ばっかりだったこと、GeForceのCUDAでエンコードしてみたいから、ってことでnVidiaにした。
メモリが512MBで安いのを探していたら玄人志向になってしまった。
玄人志向 GF9400GT-E512H(GeForce9400GT 512MB)本当はファンレスにしたかったけど、妥協。
ここから、パーツの組み立てについて説明。
っていうか、大体のところは普通のPCを組むのと一緒なんですがね。
マザーのCPUを挿すところはカバーで保護されている。
カバーを取ると、マザー側にピンがある。
逆にCPU側にはピンがないのだ!
あー、ボクがこれまで触ってきたCPU・マザーとは逆なんですね。
ピンが曲がらないように真上からCPUを載せて、固定金具で留める。
結構ムリっと力をこめて金具を止める。
もう1個のCPUも同じようにつけよう!
よく分からない部品がマザーの付属品として付いてきていた。
これはCPUのヒートシンクを取り付ける部品だ。
いいカンジにドライバでネジを締めておこう。
OpteronのBOXにはヒートシンク・ファンは付いてこないので自分で用意しよう。
ボクはこれまで使っていた歴代Athlon64のを流用した。
ちゃんとグリースも自分で用意しなきゃいけません。
CPU側に米粒ぐらい乗せておく。
ヒートシンク側にも同じぐらい載せて、紙切れで薄く延ばしておく。まあ、適当に。
後はヒートシンクをCPUにぐりぐりと押し付けて、グリースが均等にいきわたるようにしておこう。
うまい具合にCPU・ヒートシンクがセットできた。
うちのPCケースであるところのSoloにマザーを押し込むのは、なかなか骨が折れる。
Soloについては、
過去記事でレビューを書いてあるので参考に。
DVD-ROMドライブ、HDDは邪魔になるので取り出しておく。
さらに背面ケースファンも邪魔になるのでネジを4つ緩めて取り外す。
バックパネルを先にPCケース側につけておくと、マザーが入らなくなる。
マザー側にバックパネルをつけつつ、ケースの中に入れ込もう!
こんなカンジで。
あ、ついでにメモリは写真のように黒いスロットに挿しておく。
隣り合った同じ色のスロット同士で2チャンネル読み出しすることになる。
今回は1チャンネル読み出ししか出来てないのです…。
うまく入ったらこんなカンジ。
マザーのよく分からないヒートシンクと干渉するので、5インチベイの一番下にはDVDドライブが入らない。
奥行きが短いドライブなら大丈夫かも?
困ったことにマザーのIDEコネクタは一番下にある。
DVDドライブを上の段に取り付けると、うちのIDEケーブルでは長さが足りなくなった。
仕方ないのでDVDドライブはつけていない。
んー、そろそろSATAのドライブが欲しい。
SoloにはHDDが4台入るけど、一番上の段は、CPUのヒートシンクと干渉しちゃう。
HDDの電源コードが取り付けられなくなるのだ。
やっぱりOpteron用のマザーはいろんなものがぎっしりと詰め込まれているので、干渉することもあろうさ。
マザーの電源コネクタは3つある。
いつもの24ピン。
CPUの4ピンが2個。というよりも並んでいるので8ピンか?
CPUの4ピンが2個必要なことには注意。
最近の電源にはついているのかな?
あとは補助の4ピン。
べつにつけなくてもいいみたい。
あとは、まあ、うまい具合にマザーについているPower SWとかつなげておく。
なぜかマザー側のPowerLEDが2ピン、ケース側が3ピン(真ん中が空き)と異なっているので接続できなかった。
ビデオカードをつけて、電源を入れてみよう!
動いた?
…ボクは動くようになるまで1ヶ月ぐらいかかった。
全てはFaithのせいだよ。
っていうかBIOSが古いままだったので、CPUが動かず滅茶苦茶苦労した。
まあ、Faithの悪口はまた今度じっくりと書いておこう。
このOpteronマシンにWindows7 RC版をインストールした。
次回はWindows7のインストールとかソフトとかについて書こうかな?