収賄:全羅南道海南郡守に逮捕状

たんすに1億5000万ウォン、引き出しに4000万ウォン

 今月9日、警察庁特殊捜査課の捜査員が全羅南道海南郡の郡守(郡の首長)、キム・チュンシク容疑者(59)の自宅を急襲した。同郡の「本土最南端観光地」で26億ウォン(約2億1900万円)規模の造園工事の契約を締結した際、キム容疑者が業者から裏金を受け取ったという情報を入手し、家宅捜索に踏み切ったのだ。たんすの中を捜したところ、現金1億5000万ウォン(約1300万円)が入ったベーカリーのショッピングバッグが出てきた。また、書斎の机の引き出しからは、紙袋に入った5万ウォン(約4200円)の札束3300万ウォン(約277万5000円)分と、1万ウォン(約840円)札の札束700万ウォン(約59万円)分が見つかった。警察は、キム容疑者宅に1億5000万ウォンの裏金が保管されているとみて家宅捜索を行ったが、さらに札束が出てきたというわけだ。

 キム容疑者は先月15日夜9時40分ごろ、同郡海南邑のウスル競技場の駐車場で、造園業者N社のK専務(46)と会い、5万ウォン札を100枚ずつ束ねた札束30個(1億5000万ウォン相当)が入ったショッピングバッグを受け取っていたことが、警察の捜査で明らかになった。また、キム容疑者は同月、合成木材の納品業者の関係者から3300万ウォンを、電気工事業者から700万ウォンのわいろを受け取っていたことが分かった。

 警察は20日、キム容疑者に対し、収賄容疑で逮捕状を請求した。キム容疑者は21日、民主党の海南郡守候補として、今年6月の統一地方選挙に出馬することが決まっていたが、今回の事件により、出馬は不透明になった。

チェ・ソンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る