ファン・ジャンヨプ氏、米国家情報局局長と会っていた

ブレア局長「金総書記について直接話を聞きたい」

  元北朝鮮労働党秘書のファン・ジャンヨプ氏が先日米国ワシントンを訪問した際、 米中央情報局(CIA)を含む16の情報機関を総括する、米国家情報局(DNI)のデニス・ブレア局長と面会していたことが21日、分かった。米国の情報機関のトップがファン氏と直接会うのは異例のことで、今回の面会が実現した背景について、関心が高まっている。

 ファン氏の関係者や、同氏の動向に詳しい対北朝鮮団体の関係者らによると、ファン氏は今月初めにワシントンを訪問した際、ブレア局長と約1時間にわたり面会したという。ブレア局長はファン氏に対し、金正日(キム・ジョンイル)総書記の若いころをはじめ、ファン氏が長年かかわってきた金総書記について集中的に質問。また、金総書記の統治スタイルや後継体制、北朝鮮の急変事態の可能性についても、ファン氏の見解を聞いたという。

 関係者によると、ファン氏はこの質問について、金総書記との交渉によって目的を達成するのは難しく、中国を積極的に活用すべきという理論を展開したという。ファン氏は特に、現在の北朝鮮・中国の同盟関係が維持される限り、いかなる対北朝鮮政策も成功しないため、両国間の関係を解体させることに照準を合わせるべき、と助言したとされる。

 対北朝鮮情報を収集・分析する北朝鮮担当官室を設置しているブレア局長は、北朝鮮に関する情報を直接聞くためにファン氏の訪米を承認したと分析される。また、北朝鮮で最近起きている特別な状況についての分析が必要なため、ファン氏と面会したのではないかとの見方も出ている。

 ブレア局長は、かつて米太平洋軍司令官を務め、オバマ政権ではDNI局長に抜てきされた。昨年11月には韓国を極秘訪問し、韓国政府高官と会ったといわれる。

李竜洙(イ・ヨンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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