哨戒艦沈没:「原因を明らかにし、断固とした対応を」(上)

涙を流しながら「国の息子たち46人」の名を呼んだ李大統領

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は19日、「大統領として、哨戒艦『天安』沈没の原因を最後まで完全に明らかにしたい。その結果によっては、一切の妥協なく断固として対応する」と述べた。李大統領は同日朝にテレビとラジオで生中継された天安犠牲者追悼演説で、「二度とこのようなことが起こらないようにしたい。鉄壁の安全保障体制で国を守り抜く」と決意を新たにした。

 李大統領は今回の事件で犠牲となった46人の氏名を一人ずつ読み上げながら、「今や皆さんはわれわれを信じ、われわれにすべてを任せて安らかに眠りについてほしい。これは命令だ」と語った。その際、ハンカチを取り出して涙をふいた。李大統領は、今後の政府の対応など公式の立場は、天安の船首が引き揚げられ、事故原因に対する輪郭が明らかになった時点で、国民への談話という形で発表する方針だという。大統領府の幹部が明らかにした。

応戦論も陰謀論も問題

 さらに李大統領は、外交安保諮問団との昼食会で、「(北朝鮮の犯行だということが)明確となるまでは、絶対に北朝鮮について言及しないように」という趣旨の指示を下したという。これは、昼食会の参加者が明らかにした。李大統領は「無条件で応戦するとか、あるいは陰謀論と考えるのは、いずれも問題がある」と述べた。しかし諮問委員の一部は、天安事故の背後に北朝鮮がいる可能性を念頭に置いた発言を行ったという。出席者の一人は、「北朝鮮の犯行である場合を念頭に置くと、北朝鮮に対して大きな代償を払わざるを得ないことを知らしめる方法を検討しなければならない。北朝鮮が停戦協定に違反したのだから、国連にこの問題を上程するのは当然のことであり、また北方限界線(NLL)を超えてくれば直ちに応戦する、といった宣言もしなければならない」と述べた。

李明博(イ・ミョンバク)大統領は19日朝、「天安犠牲将兵追悼ラジオ・インターネット演説」で、犠牲となった将兵たちの氏名を一人ずつ読み上げながら、涙を流し、ハンカチで目頭を押さえている。/写真=崔淳湖(チェ・スンホ)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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