ショートトラック:成始柏がHPで疑惑の動画公開

 ショートトラック韓国代表の「談合」「圧力」問題が波紋を広げている中、騒動とは直接関係のない選手までが口を開いた。バンクーバー冬季五輪ショートトラック男子代表の成始柏(ソン・シベク)=23、竜仁市庁=は18日、自身のホームページに「ファンの皆さまへ」とのタイトルで、「一方向だけから見るのではなく、こんな映像も見ていただければと思います」という文章と共に、動画を掲載した。27秒間の動画には、昨年4月に行われた国家代表選考会の1000メートル準決勝で、今回の騒動の当事者である李政洙(イ・ジョンス)=20、檀国大=と郭潤起(クァク・ユンギ)=20、延世大=の、ゴール直前の様子が映し出されている。画面上では、先頭の李政洙が最終コーナーでバランスを崩した場面で、後ろにいた郭潤起が右手で李政洙の体を支えるような動作をしている。その後郭潤起は、前に出てきたソン・ギョンテクと接触して転倒し、結局1位は李政洙、2位がソン・ギョンテク、3位が郭潤起となった。動画の撮影者については明らかにしていない。

  成始柏が動画を公開したのは、郭潤起の主張を裏付ける意図からだとみられる。郭潤起は先週、「五輪代表選考会の1000メートル準決勝で、(李)政洙が転倒しそうになったが、僕が支えた」と話した。郭潤起は、レース前に自身の指導者だったチョン・ジェモク・コーチから、「(李)政洙が助けてほしいと依頼してきた」と聞き、その代わり、五輪の出場権を譲歩してもらうことにしたと説明。だが、この発言の前に李政洙は、「誰にも助けてもらったことはない」と主張していた。

 文化体育観光部・大韓体育会・大韓スケート連盟が合同で組織した調査委員会は、17日に李政洙の父が提供した画面を、19日には「成始柏版」の動画を確認した。20日午前には、ショートトラックのあるコーチが保有しているというビデオを確認する予定だ。スケート連盟が独自に保管している映像はなく、今回の動画による確認が公的な分析結果といえるのか疑問だ。スケート連盟は、選考会の際には3、4台のビデオカメラを設置してレースを録画し、判定の際に利用しているが、記録として保管はしていないという。

成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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