ホーム > 野球 > 野球最新紙面記事

伏兵鈴木6打点!岡田オリックス3連勝

 試合後、お立ち台の上からファンの声援に応える鈴木(撮影・山崎 竜)
 試合後、お立ち台の上からファンの声援に応える鈴木(撮影・山崎 竜)

 「オリックス8-4日本ハム」(21日、京セラ)

 そんなんもう、ビックリ仰天よ‐。まさかの大当たりにベンチで笑顔が止まらなかったオリックスの岡田監督も、最後は首をかしげ苦笑いだった。「鈴木は打つ方では期待してなかってんけどなあ」。

 今季3度目の先発マスクを任せた13年目の捕手・鈴木が、7年ぶりアーチを含む4安打6打点の大爆発を起こした。すべて左中間への長打。二回に適時二塁打、五回も得点に絡む二塁打を放つと止まらなくなった。

 相手に逆転を許し3‐4の劣勢に立った六回。連打と送りバントで得た1死二、三塁の好機には、谷元の外角高め133キロを振り抜き、近鉄時代の03年以来となる逆転3ランとなった。

 「デキすぎですね。試合に出たら、バントでも何かひとつ貢献しようとは思ってるんですが」

 2点リードの八回も1死二、三塁で打席が回り、内角直球を左中間に返すトドメの2点二塁打だ。「相手も1点もやりたくない場面。僕に敬遠はない。自分なら引っかけさして内野ゴロを狙う。最後だけはヤマを張りましたね」。自身初の1試合4安打目は、捕手らしい読みで放った。

 主砲カブレラを背中痛で欠き、田口が長期離脱を余儀なくされた。苦しい台所事情の中、岡田監督はつなぎの野球に徹した。1試合6犠打は球団タイ記録だ。

 鈴木の逆転本塁打と、ダメ押し二塁打の場面は、この日、1軍昇格した迎が送りバントで好機を演出していた。岡田監督は「バントうまいんか知らんから、選手に聞いたら“うまい”いうからさしたんよ」。

 これぞ全員野球。「皆がつないで、犠牲なるもんが犠牲なって回したら、こうなるんよ」。3連勝。デカい星を取った。

(2010年4月21日)





Copyright(C) 2010 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp