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総合/国内旅行業務取扱管理者試験のQ&Aと雑談会議室


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No.4229に関するツリー
-ラックレートについて [沢井(関東/自営業/女)] (01/24 00:16)
 └Re:ラックレートについて [TarHeel] (01/25 23:38)
  └削除 [] ()
 └Re:ラックレートについて [TarHeel] (01/25 23:55)
  └Re[2]:ラックレートについて [藪完封] (01/29 14:36)

[4229] ラックレートについて
Name: 沢井(関東/自営業/女)
Date: 01/24 00:16
ホテルのラックレートの調べ方が、どうしてもわかりません。
また、ホテルがお客に言った価格より、
旅行代理店が設定している値段が、それよりも高く、
お客にその高い価格で請求した場合、
それは違法行為になるのでしょうか?
どなたか、教えて下さい。
よろしくお願いします。


[4230] Re:ラックレートについて
Name: TarHeel
Date: 01/25 23:38
 沢井さん、こんばんは。業界歴32年のTarHeelと申します。

 まずラックレートの意味ですが、一般人だけでなく旅行業界にいる人間でもその正しい意味を知らないようです。個人向け正規料金、割引なし、というのが一般的な理解のようですが、正しくは「ホテルが消費者に公開している宿泊料金」のことです。公開とはパンフ、インターネット、新聞、テレビなど広く一般消費者が手にとって直接確認できるものを指します。誰でも買おうと思えば買える料金のことです。ラックとはRack(書籍を置く棚)の意味があります。いつでも見てね、ということです。

 そして一つの部屋がいつも一つのラックレートか、というものでもありません。例えば、

・ホテルのパンフに書いてある一部屋あたりの料金
(厳密な意味でのラックレート。年間を通じて変わらない。これが一番高い)
・ホテルの海外の親会社が運営しているサイトでの料金
(かなり高いが、時によりキャンペーンなどで安い料金もある)
・旅行会社のパンフ、例えばJTBエースに掲載されている料金
(旅行会社によっても、季節によっても変わる)
・旅行会社のサイトに掲載されている料金
(ほぼ旅行会社のパンフと同じだが、オフシーズンにはこれより安くするときもある)
・ホテルが運営する公式サイトの中にある料金
(季節や曜日によって細かく変わる)
・ホテル以外(例えば楽天トラベル)のサイトにある料金
(変動はホテルのサイトに準じているが、それより高いときも安いときもある)

 え?と思うかもしれませんが、以上はすべてラックレートです。これに対してラックレートでないものって何?と思うでしょう。これは一般消費者の知らないレートです。悪意で隠している、という意味ではありません。例えば、
・大手旅行会社への卸価格(パンフに掲載させる企画料金用)
・年間を通じて大量に泊まってくれる大企業用の契約料金
が代表的な非ラックレートです。

 さてお尋ねの点のポイントは「旅行会社はホテルが直接消費者に提示している料金より高く販売していいのか」と言うことですね。結論から言うと何の問題もありません。ただし一番厳格な意味でのラックレート(ここで一番最初に挙げた料金)より高く売ろうとする旅行会社はいないでしょうね。では、どんなことがお尋ねの例に当たるでしょうか。

 典型的な例として、
・ある旅行会社のパンフレット(年に2回ほどしか発行しないので、ほぼ固定料金)に掲載されている料金が、ホテル自身が運営する予約サイトに掲載した料金より高いとき
が挙げられます。

 これはよく見かけますよ。その旅行会社としては面白くないですが、ホテルも季節波動やオフデイのような短い閑散期にあわせて細かく料金を変えてきます。パンフだと印刷する時間が掛かりますが、サイトであれば「よし、来週の前半は今自分のサイトで発表済みの料金より、1,000円安くしよう」と決めて、翌日には安い料金が出ると言う訳です。

 旅行会社も面白くありませんが、消費者も当惑するときがあります。ホテル自身のサイトで一室15,000円と出ているのを見た。安いと思って馴染みの旅行会社の店頭に出かけて予約を頼んだらパンフ掲載価格は17,000円だ、なんてね。

 日本の消費者の常識ではまだ「一物一価」。つまり商品はどこで、いつ、誰が買っても常に同じ価格だ、という、長い伝統に裏打ちされた認識があります。それに加えて大きな旅行会社ならホテルから直接買うより安くて当たり前、なんて都合のいい誤解(笑)がありますものね。

 その常識に反して逆転の価格があると、「詐欺だ」なんて騒ぐお客様もいます。でも詐欺でもなんでもなく、ホテルは旅行会社に許可を得ることもなく、安い料金を自由に設定できます。ま、あんまり派手にやると大手旅行会社から「それなら、来年はウチのパンフには載せない!」なんて叱られますから、程々にしていますけど。

 ホテルに泊まることを趣味にしているお客様もいましてね、この人たちが昔は怒っていたものです。
「電話でホテルの予約センターに料金を聞いたら、そのホテル自身が運営するサイトでの料金より高かった」なんて・・・。でもこれは当たり前の話です。予約センターは社員を使って対応、予約サイトは無人で人件費ゼロ。コストが違うから料金も違います。安いのが欲しいならサイトから予約。これが現代の常識、って訳です。

 ですからホテルのフロントに予約なしで来て、「サイトに掲載されてる料金があるだろ。あれで泊まらせろ」と言うのはお断りなんです。
「この近くにインターネットカフェがあります。そこで当ホテルのサイトにアクセスして予約をしてから又お出でくださいませ」と言うのです。

 余談のほうが長くなりましたが、これでお望みのお答えになっていますか? 違ったり、足らないときはまた書き込んでください。昼休みならこちらも書き込めますのでね。

 


[4235] 削除
Name:
Date:
この記事は削除されました


[4232] Re:ラックレートについて
Name: TarHeel
Date: 01/25 23:55
 非ラックレートがもうひとつありました。おなじみの団体割引料金(グループレート)と呼ばれるものです。これも消費者には原則公開されていませんね。ま、一般人でも聞けば教えてくれるホテルもありますが・・・。

 旅行会社用の団体割引料金もあれば、消費者向けの団体割引料金も設定しているホテルもあります。もちろん旅行会社向けのほうが安いですが、これには手数料がありません(涙)。ですから、旅行会社はこれに利益を乗せたり、バスや飛行機、食事を組み合わせた包括旅行(まとめてナンボ。現在は受注型企画旅行と言います)にして儲けを確保します。


[4236] Re[2]:ラックレートについて
Name: 藪完封
Date: 01/29 14:36
沢井さんへ

私はホテルの仕事をしています。
大半はtarheelさんの書いたとおりです。(ありがとうございます。)
さて、ラックレートとは正規のルームチャージの料金です。一般的に言えば死語になっているかもしれませんが、定価のような物です。
ホテルのパンフレットを貰うと小さい料金表が付いているかと思いますが、その料金食事なしで一番高い料金がルームチャージの料金です。

Tarhellさんの書いてある通りの話は良くあります。ホテルの料金っていろいろとあります。料金違うじゃないか!と言われる事は日常茶飯事です。旅行会社や予約元や時期などにより料金とはいろいろありますし、今日1泊するのに色んな料金があります。

ホテル側が言う料金と旅行会社側の言う料金よりも高い場合というのは以下の場合が考えられます。
@卸値(団体用、旅行会社企画用(旅行会社のパンフレット用)、一般企業用)を予約担当がなんらかの形で言って、その旅行会社販売価格より高かった。
ARevper料金を採用しているホテルだった。
B当日ホテルが稼働を挙げる為に特別の当日限格安定プランを用意。予約担当がそれを言って、旅行会社のプランより高かった。

@の場合は通常のホテルに限らずいかなる商品にも原価(仕入れ値)と言う物があります。原価に利益をのせて売るのは商売として構いません。ホテルと旅行会社にもこういう関係があります。けど、異常に利益を載せて販売するのも商売としてはいかがな物かと思います。団体の場合交通費、ホテル代、食事代の内訳がかわかりにくい為利益の載せやすいのです。団体でも、パンフレット用の物でも利益を載せずに手数料だけという親切な旅行会社も今の時代多くなってきたでしょう。
普通はこの卸値料金って言わないはずなのですが、何らかの形で予約担当が言ったのかもしれません。
ARevper料金とは販売可能数によって料金を変えるシステムです。まあ、一番市場の原理にかなったものになります。日本ではあまりこのシステムを採用しているところは少ないです。
しかし、インターネットの普及でほぼこのシステムと同じようになっているところもあります。
株式市場のように阪神電鉄株が「欲しい!」という声が高まれば、村上ファンドの買占め時のように値が上がりますし、ライブドアのように粉飾決算疑惑で逮捕者が出ると「欲しい!」という声がなくなりドンドン値が下がってきます。
ホテルに例えると、稼働が低い時は安くしてドンドン予約してもらうように値段を下げます。これとは逆に、稼働が高く希少価値が上がり値段を上げます。
旅行会社のパンフレットもこれからの先の予測をしながらそういう構成になっていますが、それよりも問合せ時点で株式や外国為替市場のようにもっとリアルタイムで料金が変っていきます。
この場合、旅行会社が問い合わせた時点では稼働が高かったのですが、利用者自身が問い合わせた時点では稼働が低く安かった事が考えられますね?
Bこの場合は普通「当日限定で・・・」と話するはずです。それを言わなかった事が考えられます。


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