普天間問題:米大統領、鳩山首相に不信感示す

読売新聞が非公式会談の内容を公開

「5月までに決着する」に対し「きちんと最後まで実現できるのか」

 日本の鳩山由紀夫首相の国内外での威信が、悲惨といえるレベルにまで低下している。読売新聞は今月12日、米国ワシントンで行われた核安全保障サミットに合わせ、鳩山首相とオバマ米大統領が行った非公式の会談の内容を入手し、18日に公開した。両首脳はこの日、夕食会の席上で隣り合って座り、約10分間にわたって会談したが、その内容はこれまで明らかになっていなかった。

 同紙によると、鳩山首相は「日米同盟は大変大事だ」と切り出した。そして、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場の移転問題に関し、「(日米関係が重要だという)その考え方の中で今努力している。5月末までに決着する。大統領にもご協力願いたい」と述べた。

 これに対し、オバマ大統領は「(昨年11月の首脳会談で)あなたは『わたしを信じてほしい(Trust me)』と言った。しかし、何も進んでいないではないか。きちんと最後まで実現できるのか(Can you follow through?)」と返した。鳩山首相は昨年11月13日、東京で行われた日米首脳会談の際、普天間飛行場の移転問題について、オバマ大統領に対し「わたしを信じてほしい」と発言したが、オバマ大統領はこの発言を持ち出して、不信感をあらわにしたというわけだ。

日本の鳩山首相とオバマ米大統領

 同紙は、「1990年代の貿易摩擦などの際、米国の大統領が日本の対応を批判するなど、双方の主張がぶつかったことはあるが、大統領が首相個人に対し、不信感を口にしたのは極めて異例だ」と報じた。

 鳩山首相は昨年11月の首脳会談の後、普天間飛行場の移転問題をめぐって対立が生じるたびに、「オバマ大統領とは個人的に信頼関係がある」と述べ、問題の解決について自信を見せてきた。

 日本を代表する時事週刊誌「週刊文春」の最新号は、鳩山首相の今回の訪米について、米国側の空気を伝える記事に「バカが専用機でやって来た」というタイトルを付けた。その上で同誌は、米国政府の関係者らが、「鳩山氏が首相でいる限り、何も解決しない」と語った、と報じた。鳩山首相が次第に窮地に追い込まれる中、今年7月に行われる参議院議員選挙よりも前に鳩山首相が衆議院を解散して、衆参同時選挙が行われるのではないか、という見方も出てきている。

 一方、鳩山首相は17日、東京都内の公園で雨の中行われた「桜を見る会」のあいさつで、「雨のときに集まってくれる友こそ真の友」と述べ、現在の心境を表現した。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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