哨戒艦沈没:「北の人間魚雷に注意せよ」(下)

 北朝鮮の人間魚雷は自爆方式だけでなく、半潜水艇など水中侵入装備に軽魚雷や爆発物を載せた上で、特攻隊員が目標艦艇に接近して軽魚雷で攻撃する方式や、艦艇の船底に取り付けた後に脱出する方式もある。

 北朝鮮は第1、第2延坪海戦と大青海戦を経て、韓国との水上戦には勝算がないと判断し、水中での攻撃を準備してきたという。自由先進党の朴宣映(パク・ソンヨン)議員は今月8日、国会で「3人一組で構成された北朝鮮海上狙撃部隊のSEAL輸送潜水艇(SDV)攻撃によって『天安』が沈没した可能性がある」と発言した。SDVは、数人の特殊部隊員(特攻隊員)が乗って水中から侵入する装備で、爆発物を搭載して「天安」に接近、自爆テロのような攻撃をした可能性がある、と一部専門家は主張する。

 しかし、「天安」が実際に人間魚雷によって沈没したかは分からない。沈没海域の水深や潮流速度、沈没当時の波の高さなどを考慮すると、人間魚雷方式の攻撃は難しかったという見方も強い。金泰栄(キム・テヨン)国防長官は8日、「SDVは速度がかなり遅く、西海地域の波や潮流を考慮すると、それによる攻撃の可能性は低い。ただし、あらゆる可能性を踏まえて調査している」と話した。

人間魚雷

 海中で、魚雷のようにできている水中侵入装備の前方部分に爆発物を載せ、人が直接操縦して目標物に接近、衝突する一種の自爆部隊。直接魚雷と共に突撃する奇襲攻撃で敵艦を爆発させる方法や、機雷や爆弾を設置した後、爆発するまで時間を置くこともある。北朝鮮は東海・西海にそれぞれ1個旅団を配置しているという。

朱庸中(チュ・ヨンジュン)記者

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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