臥位には,背臥位(仰臥位),腹臥位(伏臥位),側臥位(右側臥位、左側臥位)などがある。
仰臥位(背臥位)は体前面を上向きにして寝た体位である。
斜位には第1斜位と第2斜位(左前斜位)がある。
第1斜位(RAO, Right Anterior Oblique Position)は右を前にした斜位である。
第2斜位(LAO, Left Anterior Oblique Position)は左を前にした斜位である。
四肢を横方向に開いて体軸から遠ざける体位である。
手足の前面が外側に向くようにねじる体位である。
矢状方向は体の前後をつらぬく方向である。
腹背方向,前後方向(antero-posterior projection,A→P)と
背腹方向,後前方向(postero-anterior projection,P→A)がある。
腹背方向は前後方向と同じである。
側方向は右→左方向と左→右方向がある。
腹背第1斜方向:体の右前から左後へ斜めにつらぬく方向。
腹背第2斜方向:体の左前から右後へ斜めにつらぬく方向。
背腹第1斜方向:体の左後から右前へ斜めにつらぬく方向。
背腹第2斜方向:体の右後から左前へ斜めにつらぬく方向。
軸方向は体幹を頭尾または上下につらぬく方向である。
頭尾方向(上下方向):頭側から足方へ
尾頭方向(下上方向):足側から頭側へ
矢状面(sagittal plane)は正中面に平行な面で、体を左右に二分する面である。
正中面は身体を左右に等分する平面である。
前額面(mid-coronal plane)は矢状面に垂直に交わり、体を前と後に分ける面である。また、冠状面とも呼ばれる。
ドイツ水平線(面)(anthropological basal line,ABL)は外耳孔上縁と眼窩下縁を結ぶ線(面)である。
眼窩耳孔線(orbito-meatal line)は外耳孔中心と外眼角を結ぶ線である。
ドイツ水平線と眼窩耳孔線の間の角度は、10゚〜15゚である。
耳垂直線(auricular line)(面)は両外耳孔の中心を通り、ドイツ水平線(面)と正中矢状面に垂直な線(面)である。
鼻棘耳孔線(acanthio-meatal line)は外耳孔中心と鼻棘を通る線である。
マックラエ線は大後頭孔の前縁と後縁とを結ぶ線である。
マックグレゴール線は硬口蓋後縁と後頭骨の最低点とを結ぶ線である。
チェンバレン線は大後頭孔後縁と硬口蓋後縁とを結ぶ線である。
フィッシュゴールド線は左右乳様突起下縁を結ぶ線である。
シェントン線(Shenton)は骨盤部の閉鎖孔の上縁と大腿骨頸部の内縁を結ぶ線である。
ヤコビー線(Jacoby line)は両腸骨稜先端を結ぶ線で、第4〜5腰椎レベルである。
足の基準線は第2足指と踵骨の尖端を結ぶ線で,足軸ともいう。
トルコ鞍はドイツ水平線より上に位置する。
喉頭隆起(甲状軟骨)は第4頸椎レベルである。
胸骨柄上縁(胸骨上窩)は第2〜3胸椎レベルである。
胸骨角は第4〜5胸椎レベルである。
胸骨剣状突起は第9〜10胸椎レベルである。
肋骨弓下縁は第3腰椎レベルである。
腸骨稜は第4腰椎レベルである。
上前腸骨棘は第2仙椎レベルである。
恥骨結合上縁は尾骨レベルである。