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米GM、政府融資分完済受けイメージ回復作戦へ

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 米大手自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)は、21日、米政府から受け入れていた公的資金のうち残っていた47億ドル(約4340億円)を含め合計67億ドルを予定よりも早く完済したと発表した。同社は昨年の政府による救済によって傷ついた同社のイメージ回復につながるものと期待している。

エドワード・ウィッテーカーCEO Reuters

GMのエドワード・ウィッテーカーCEO

 同社のエドワード・ウィッテーカー会長兼最高経営責任者(CEO)は同社のカンザス州工場で、「これがGMの新しいスピードだ」と同州工場労働者や政府関係者らを前にして強調した。「GMの融資返済能力は当社の計画が機能している証だ。また、当社の株主の保有率低下に向けた重要な前進だ」と付け加え、政府の同社株放出への期待を表明した。

 今回返済したのは昨年GMが米政府から受け入れた500億ドルに上る公的資金の一部。融資額の67億ドルの返済については当初2011年央を目標としていたが、ウィッテーカーCEOは昨年末に返済期限を6月末に前倒ししていた。

 最終的な資金返済のためには、GMが株式を上場し、米政府によってGM保有株式が放出されなければならない。米財務省は、引き続きGM普通株式の60.8%を保有している。

 この日の発表はGM幹部やディーラーらにとって、政府救済という汚名返上に向けて大きな前進となった。

 ウィッテーカーCEOはこの日から始まったテレビ広告に登場。また、この日遅くに、完済を議会に直接報告するためワシントン入りする。これは1980年代に米政府からクライスラー救済のための10億ドルの融資保証を取り付け、その融資保証を返上して米国民を魅了した元クライスラーCEOだったリー・アイアコッカ氏を彷彿とさせる。

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